家
やおき
プロローグ
住宅街─様々な家が並んでいる。昔ながらの瓦屋根に大木をメインに造られた家。セメントとコンクリートをメイン造られた家。最近は三角形の屋根から四角に変わる家もある。
そんな住宅街から離れた小さな家が存在していた。周りは雑草が生い茂り、虫の音が響きわたる。一見すると普通にどこにでもある家と同じ建築をしている。それどころか家だけを見るとまだ新築のようにも思える。けれど周りの雑草は外の壁にまで茎をのばし絡み付いてる。敷地の中には一本だけ大きな木がそびえ立っている。家と同等の大きさを誇る木は手入れもされていないのか外壁を越えて外にまで少しも飛び出している。
外から見ると誰も住んでいない廃墟にさえ感じてしまう雰囲気を纏っていた。
新しい物─新品の物が古い物に囲まれ同じ空気を纏っている。闇に紛れた光のようにこの家は独特の雰囲気を纏っていた。
いつから建築していたのか、いつから存在するのか、だれが住んでいるのか。周りのご近所さんに質問をしてみても、皆口を揃えて「知らない」「分からない」と言う。
「人が出入りしてるところなんて見たことない」と言う人も中には居た。
表札を見に行っても何もかかれていない。
周りの人たちは興味がないのか詮索すらしようとしない。
子どもの頃からずっと見ていた僕たちには好奇心と興味しかこの家にはなかった。
ずっと…ずっと…見てきたのだから…
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