フローズンプラネット

ひねくれ

0章 氷の惑星

プロローグ ~世界が氷で覆われた日~

 ーとある少年の場合ー


 ある朝、いつも通りの時間で少年は目覚めた。

 少年は目をしっかり覚ますため 顔を洗いにいこうと体を起こしたとき、ふとある疑問をもった。


「なんか暗い?」


 少しではあるが、確かに暗かった。

 そして、少年は原因があるであろう外を見るため窓に近づきカーテンを勢いよくあけた。


「あれ?特に変わったところがないな。」


 すべて気のせいだったかと思いかけとき、


「あれ、なんだか空がおかしい気が、、、」


 どこがおかしいかと 聞かれればうまく言えないが 、どこかおかしい。

 しかし、次の瞬間その疑問が一瞬で確信に変わった。

「模様?」

 空に線が浮かんでおりそれが規則性のない模様に見えた。

 そして、もっとよく見るため少年は窓をあけ飛び出し、家の外の庭からあれはなんなのかと、注意深く見続けた。

 それによって少年はあることに気がついた。


「模様がゴツゴツしているような?」


 その言葉を口にした瞬間 真上から小さくではあるがバキバキと音がした気がした。

 音のした場所を見るべく少年は上を見た。


「えっ?」


 少年は思わず驚きの声をあげた。

 なぜなら【透明な塊】が真上からすごいスピードで迫ってきていたからだ。

 反射的に距離をとるべく少年は走った。

 だが、不意に家族のことを思いだし、振り返った。


「父さん! 母さん!」


 その瞬間【透明な塊】が家に直撃し、それと共に少年の幸せな日々も砕けた。

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