騙され過ぎな白雪姫

 白雪姫は継母のくわだてで、毒リンゴを食べて死んでしまうけれど、王子様と一緒に幸せになるというお話です。


 死んだ美女を見つけた王子が小人に熱心に譲ってほしいと願い出ます。もう、死んでいますが、それでも美女を手に入れたかったのでしょうか。王子様は白雪姫を手に入れようとなぜか家来に棺桶を運ばせます。このあと鑑賞するつもりだったのでしょうか。生き返らせる何か作戦があったのでしょうか。


 キスで目覚めるのではなく、棺桶に入っている白雪姫を運んでいた王子様の家来が木につまずいて、そのときに毒リンゴがのどから飛び出て生き返ります。なんとなく、キスで生き返ったイメージがあったのですが、木につまづいたおかげだったのですね。そのおかげで、即結婚となります。相手は身分がしっかりした人だったし、お金持ちだったので条件としてはとても良かったと思いますが、そんな簡単に結婚を決めてよかったのでしょうか。


 義理の母の殺人計画(原作では実母という話も)


 殺人計画①ひもで絞殺

 ひもを売る商人に化けて、小人のうちに隠れていた白雪姫にひもを売りつけます。当時はメジャーな商品だったのでしょうか。ひも、あまり欲しくないような気もしますが。白雪姫はあっさりドアをあけ、騙されます。そして、ひもで絞殺されます。なんとか小人に助けられて一命をとりとめます。


 殺人計画②毒を仕込んだ櫛で刺す

 まだまだ殺人計画は続きます。小人の家の場所もばれているので、逃げたほうがよさそうですが、また普通に訪問販売で購入してしまいます。変装に気づかないものなのでしょうか。変装の名人だったのかもしれませんが。小人になんとか助けてもらい、一命をとりとめます。


 殺人計画③毒リンゴ

 訪問販売でりんごを買ってしまいます。農家の人に化けた継母は、おいしそうなりんごを売りつけます。怪しいとか警戒することなく白雪姫は食べてしまいます。もう少し警戒してほしいところです。ここで、本当に死んでしまうのです。素直さや人を疑わないことが命を失うこともあるのです。


★解説

 美しい白雪姫への継母の嫉妬から全てははじまります。あまり知られていませんが、一番最後に火であぶった鉄のくつを継母に履かせて、死ぬまでおどらせるという恐怖の仕打ちがあるらしいです。これは誰が提案したのでしょうか。そして、その靴はきっと魔法がかかっているのでしょう。死ぬまでおどらせるという怨念は継母を死へ追いやります。後悔すでに遅し、美しいなんてうわべに惑わされた継母は、心がすさんでしまったのでしょう。そして、白雪姫は美しさで結婚相手をすんなり見つけたのです。美しさは人生を左右することなのかもしれないけれど、心が美しいということが一番だと思うのです。


★教訓

 継母の美への執着が生半可なものではないですね。鏡が言う世界で1番美しいという白雪姫に対する執着がすごいと思いませんか。継母は何度も殺しに来て、白雪姫は何度もだまされる。それだけ素直なのかもしれないけれど、あまり用心深くないと身を滅ぼすという教訓も含まれているのかもしれません。あまりに素直で人を信じると身を滅ぼすってことなのでしょう。


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