『小さなお話し』 その73

やましん(テンパー)

『検査済み』

『これは、フィクションであります。このせかいとは、いっさい、関係ありません。』



       🕊️



 新しいウィルスさんによる、大混乱により、人類の半数が滅亡して以来、厳しい検査体制が、ようやく、世界基準で、 ひかれました。


 しかし、この検査は、単に、抗体があるかどうかとかではなく、ついでに、多様な検査を、秘密にやっていたのです。


 ちまり、反社会的因子があるかどうかも、調べたうえ、総合的に、その人物の、存在意義の結果が出されていましたが、一般市民には、そこは、知らされていませんでした。


 首からぶら下げたカードには、ただ、『検査済み』と、その日付が、自動印刷してあるだけですが、さらに詳細なデータは、特殊なリーダーをかざせば、すぐに、わかります。


 かつての、職場での言動も、監視の対象事項だったのだそうです。


 そこで、ぼくなどは、500メートルさきのコンビニに買い物に行くにも、途中で6回くらいは、警官さんや、警戒ドロンくんの職質を受けます。


 彼らは、いざとなれば、レーザー光による、焼き捨て御免の資格があるので、気は抜けませんが、ぼくらは、ウィルス検査だけだと思ってますから、まさか、ネットワークで、政府や自治体の悪口書いたり、むかし、気に入らない上司を悪く言ったりした、のまで、チェックされてるとは、思ったりも、していませんでした。ま、うわさは、ありましたが。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ある晩、ぼくの家の2階の開いていたまどから、見慣れぬ制服の女性が飛び込んできました。


 防衛隊員は、空中移動スーツを持ってることがあるのは、知っていました。


 だから、このひとは、防衛隊員であると、見ました。


 すこし、怪我しているようです。


 ヘルメットで、お顔はわかりません。


『あ、失礼。ご迷惑はかけたくないけど、これ、あげます。ご自分のデータ、チェックしてみなさい。驚きの、世界があなたを、待っていますよ。じゃあね。革命、万歳‼️』


『あ、あ、あ。あら〰️〰️〰️、行っちゃった。なんか。危ない、人みたいなかんじだなあ。』


 困ったもんだ。


 面倒は、いやだしですね。


 どうも、病気だけで、亡くなってるのでは、ないみたいな、世の中ですし。


 そこで、地下のねこママの店に持ち込みました。


 すこし、トシは取ったが、まだ、元気なママです。


 ごき大将は、まだらボケでしたが、相変わらずどんとして、敬愛されていました。


『こ、これは、あんた。リーダー装置だ。』


 ごき少将が叫びました。


『地球裏政府が開発し、政府に提供したんだよ。』 


 よれよれの、カージンゴが、付け加えました。


 かれは、すでに、引退している。


 毎日、ここで、からんでいるのです。


 はとさぶろは、すでに、鬼籍に入ってしまったのでした。


 これは、大ショックでした。


 それ以来、なぜか、カージンゴが、わりあい、やさしくなりました


 『あんたの、カード、読んでみるかあ〰️〰️〰️〰️〰️。』


 『何が、出てくるの。にゃんこ。』


 『下らないネタばかりだろ。』


 ぼくは、言いました。


 『でも、やってみよう。ごくっ。』


 カージンゴが、装置をセットし、ぼくのカ

ードを読み取らせました。



 やがて、リーダーが、みずから、読み上げます。


 《じょわ〰️〰️〰️。登録番号×××××××× やましんの、これまで。 第1項目 『功績』』 》 


 『どきどき、にゃあ〰️〰️〰️』



 《『特に、なし。』》



 『あらあ、〰️〰️〰️〰️〰️〰️。』



 《『逮捕歴』。特に、なし。》



 『よかったね。』



 《『その他危険性、排他的団体加盟記録について。》


 『あら。にゃんこ。』


 

 《特には、なし》



 『うん、まあ‼️ 失礼にゃあ。』


 ママが、怒った。


 『ママ、なんで、怒るの?』


 ぼくが、言いました。



 《じょわ〰️〰️〰️。追加注意点〰️〰️〰️地球ごき連合との、接触がある。未知のウィルス発生源の可能性、10%。『のら猫すぱいくらぶ』との、接触あり。


 『え〰️〰️〰️〰️〰️〰️⁉️ ママ、すぱい?』

 


 『あら、にゃんこ。ほほほほほ。』



《じょわ、じょわ〰️〰️〰️〰️〰️『過去の職場』で、うつ状態となり、『役立たず』と、人事の秘密判定された。さらに、反上司の傾向あり。あつかいずらい。ばか。まぬけ。と、判断された。暴力性は低いが、皮肉がきつく、自己否定的で、楽観性がなく、周囲に、悪い影響を及ぼす可能性がある。》

   


『あらま、言ってくれるな。』



『これ、本物かしら。にゃんこ。』



 ~《じゅわ〰️〰️〰️〰️〰️〰️。『現状による、結論』。次期において、焼却処分が、適当であります。以上》~



 『なに〰️〰️〰️〰️〰️。なにも、たいして、わるいことないじゃん。なんだい。焼却処分? 上等じゃん。』


 ぼくが、ちょっと、怒りました。


 そこで、やっと、ごき大将が、唸ったのです。


 『ゆ、ゆるせん。全軍、政府に対し、こうげきする、ごき。官邸を、全、ごきで、包囲せよ。ついに、このときが、きたごき ‼️』


 『あの、大将は、現在、名誉職で、命令はできません。』


 ごき少将が言った。


 カージンゴが、言い出しました。


 『かー、カードのなかみ、たぶん、更新できる、かあ〰️〰️〰️〰️〰️。おもしろいかあ。やって、みる、かー。』


 カージンゴが、リーダーを、いじりだしたのです。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 



 この、続きは、社会的に、ふさわしく、なくなると、判断し、自己検閲により、中止いたします。残念。


 










 

 

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『小さなお話し』 その73 やましん(テンパー) @yamashin-2

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