君と私の出会い
今から7年前のことだった。
小学校の卒業式の日、満開の桜の木の下で友達と写真を撮っている笑顔の君にふと目がいった。
あの頃の君は沢山の人に囲まれていつも笑顔でいて、私なんて到底手が届かない存在だった。
君はいつも休み時間に沢山の友達と校庭で鬼ごっこをしていた。
私は仲良い友達も全然いなくて、休み時間は教室で1人寂しく本を読んでいることが多かった。
あの頃から、私は君のような明るくて人好きのいい子に憧れていたんだ。
私は、小学校の頃は地味で友達もいなくて学校なんて楽しくないって思ったまま卒業式を迎えた。
それなのに、君はずっと友達が多くて、明るくて…私の目には輝いて映っていた。まるで君がいるところ全てが光に包まれているようだった。
小学校を卒業して、中学生になった。
私は、楽しくない学校生活が始まるんだってあまり乗り気ではなかった。
クラスはもちろん新しいメンバーになっていて、とてもがやがやしていた。
私は勇気がなくてその輪になかなか入れずにいた。だから、やっぱり中学校生活も、地味に過ごして、友達の1人もできずに卒業するんだなって思い始めていた。
その時、『ねぇねぇ』と私の後ろにいた人に声をかけられた。
恐る恐る後ろを見てみると、あの君がいた。
私が『なんで話しかけられたんだろう?』って思っていると、君が「あれ?咲良ちゃんだ‼︎小学校一緒だったよね‼︎中学校のクラスが一緒だとは思わなかったな〜!改めてこれからもよろしくね!」って言ってくれた。
私は、びっくりしながらも「うん!よろしくね!」って言った。
これが私と陽葵の本格的な出会いだった。
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