みんなの影響受けた作品ってなに?
私が影響を受けてきたモノたち。
今回、質問はたったひとつです。
『みんなの影響受けた作品ってなに?』という企画に参加させてもらうため、いろいろ振り返って書いてみました。長くなりますが、まあざーっと読んでいただければ。
そういえば、自分が何故小説と呼ばれるようなものを書こうとし始めたのか、正直覚えていません……気がついたら書いてました。
〈THE DEVIL〉は、ずっと何年も頭の中で妄想していたものを、自分で読めるようにカタチにしよう、もう書こう! 書かないと! という感じで書き始めたものでした。でもこれは、ぶっちゃけ子育て期間中、なんにも好きなことができなかったフラストレーションの爆発のようなもので、おかげで三ヶ月弱で24万文字超も一気に書けました(笑)
その前、つまり子供を生む前は少し二次創作もやっていました。そこからさらに遡って――
初めて小説のようなものを書いたのは15歳の頃でした。
初来日する人気バンドのメンバーを、いろんなことが巧くいかなくてお金にも困っていたアマチュアバンドの仲間で誘拐するのですが、隠れ家がすぐに警察にバレて立てこもり状態になってしまいます。そしていろいろ話をするなかで、誘拐されたミュージシャンが犯人グループの味方になり、一緒に窮地を脱するというお話でした。
こう書いてみると、なんだかなかなかおもしろそうじゃない? と思えなくもない気がしますが、当時書いたものはあちこち穴だらけ嘘だらけで、ものすごく無理があるシロモノでした(笑)
小説を書こうなんて、やはり先ず読んでいなければ考えませんよね。というわけで、少し私の読書歴について書こうと思います。
両親が炉端焼を売りにした一杯呑屋をやっていて、幼い頃からひとりっ子の私は夜ずっと留守番でした。ひとりで長い時間を過ごす私のために、両親はいろんな本を与えてくれました。イソップやグリムなどの童話と、ディズニーの絵本のシリーズや、児童向けの世界名作全集、原色図鑑など、部屋の壁一面を埋める大きな本棚には有りと有らゆる本がびっしりと詰まっていました。
五歳頃、いちばん好きだった絵本は『シャーロットのおくりもの』でした。
小学校に入学すると、そのとき既に活字中毒だった私は図書室の常連になり、ドリトル先生シリーズに出会いました。一巻を読んで返しに行ったら二巻を、二巻を返しに行って三巻を……と、夢中になって読みました。同時期に夢中になったものに『秘密の花園』もありました。
そしてこの頃、シャーロック・ホームズにも出会いました。
TVで夜中にやっていた海外のドラマや、夜九時から放送していた映画番組なども好きで、しょっちゅう視ていた頃でもあります。小学三年生頃、児童向けのホームズものや怪盗ルパンなどを読み始め、児童向けでは足りなくなってふつうに文庫本を買い漁り始めました。
親と一緒に買い物に出かけると、必ず帰りに本屋に寄ってもらい、ドイルやクイーンやクリスティ、カーなど、古典的な名作ミステリの文庫本をねだりました。どういったミステリの名作があるのかは、藤原宰太郎の推理クイズの本などで知りました。あ、クイズといえば『頭の体操』シリーズも大好きで、全巻揃えて読んでいました。
その頃もまだ夜はひとりで過ごさなければならなかったので、親は本だけは必ず買ってくれました。まあ、昔のそういった海外作品の文庫本って、文字も小さくて本は薄く、三〇〇円程度のものが多かったですしね。
漫画はあんまり読むほうではなかったですが、住んでいたマンションの一階部分に喫茶店があり、よく親と一緒に行っていたので、そこにあるものを読むことが多かったです。ほとんどは週刊の雑誌と『ドカベン』とか『750ライダー』とか『浮浪雲』みたいな古いものだったと思うんですが、ひとつだけ気に入って読んでいて、自分でも買い揃えたものがありました。
『エロイカより愛をこめて』という、海外を舞台にした、ゲイの泥棒とスパイのコミカルな少女漫画(?)でした……が、何年か後に、泥棒さんたちのモデルがレッドツェッペリンだったと知って大笑いw
そんな感じで、ずっと海外ミステリと、偶に漫画を読む程度だったのですが、十八歳のとき、バイト先で知り合い仲良くなった友人に『十角館の殺人』を勧められました。その友人もミステリ好きでなんとなく気が合ったのですが、でも私が海外作品しか読んでいないことを知ると「はぁっ!? なんで読まんの! めっちゃすごいもんいっぱいあるのに!!」と呆れられました(笑)
確かに、『十角館の殺人』にはやられました……あの、たった一行に。
それから、国内のミステリも読み漁るようになりました。京極夏彦の百鬼夜行シリーズ、有栖川有栖の国名シリーズ、小野不由美のゴーストハントシリーズ、森博嗣のS&MシリーズにVシリーズ――片っ端から読みました。
こんなふうにあれもこれもと読み漁ってきたもの全部から、少しずつ影響は受けていると思います……が。
私の場合、自分で書くものに滲みでているのは、本による影響だけではないと思います。
子供の頃から夢中で視ていた海外の映画やドラマ、大好きな六〇年代、七〇年代のロック、そのロックバンドの伝記やドキュメンタリーやインタビューなど――そういったものすべてが私のなかで細かい欠片になって降り積もって、新たな物語を組み立てる材料になっているのだと思います。
あ、忘れるところでした……美味しい食べ物やお酒も(笑)
こうやって振り返って書いてみると、自分が子供の頃からまったく変わっていないことがわかりますね……いや、ほんとに呆れるくらい小さい頃から私って私のまんま(笑)
こんな奴が書く作品に、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです☆
─みんなの影響受けた作品ってなに?──────────
https://kakuyomu.jp/user_events/16816452218392066938
主催者:八ヶ谷 碧音様 2021年1月31日~2021年2月7日
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