グロリア帝国戦争集結


前回、グロリア帝国の同盟国家リカポス王国とその周辺国を平定したベルゼブブ率いるサントゥクスナ・パラディース・アールデン帝国は大躍進を遂げ、ついに北西部を手中に収めた。

そして北東部平定へと動き出すこととなる。


「グロリア帝国全包囲は完了し、軍の配備も完了させています。」


「敵方は食糧及び水不足を隠すために近くの地下水から汲み上げを行っているようですが枯渇するのも時間の問題かと思われます。」


「夜になったらキメラをグロリア帝国領内に放ち、暴れさせる。ある程度したらサレオスが混乱に乗じて門を開けるからそのまま第二軍で攻め落とすよ。」


「御身の意のまま 夜襲に気づかれないように山中にでもかくれさせておくでやんす。」


「第二軍団は山中に隠れて夜襲の準備しておきな。」

副軍団長でベリアルの腹心とも言えるアガリアレプトに命じた。


「了解致しました。ベリアル様」


「頼んだよ。バラム 、ベリアル 北部を制圧したらしばらくは我々からは動かない。動かなくても…」


「御意に」

深夜となり、静まり返ったグロリア帝国の都市であるサイモンドを包囲している帝国軍は夜襲を仕掛ける準備に入った。


「キメラ 行け 暴れ回るのだ。」

ベルゼブブが解き放ったキメラは静寂を切り裂くような唸り声をあげて都市サイモンド内で大いに暴れ、グロリア帝国軍の兵士と戦った。

その混乱に乗じて門が開いたことで第二軍第一軍団と第二軍団がグロリア帝国軍司令部を襲撃を開始

総崩れとなったグロリア帝国軍は陸軍本部にいる皇帝ファワキアドス二世と共に立てこもった。


「バカな奴らだ。こんな状況かで立てこもりを図るとは実に愚かだ。」


「ベルゼブブ様をこれ以上お待たせするのは申し分もないでやんすね。ここはキメラに任せるとしますか?」


「そうだな。キメラの攻撃にどこまで耐えれるか見ものだ。」

キメラが陸軍本部を揺らす、グラグラ ガタガタ 古い建物のため今にも崩れそうな音が鳴り響く。

そして皇帝はもうここまでかと諦め、降伏をした。


「伝令 グロリア帝国降伏 講和会議をしたいということ。」


「分かった。向かうとしよう。」大きなタランチュラ族族長 クロモスと共に現れたベルゼブブを見て抵抗し続けたことを愚かだと感じ、講和会議を行った。


「ここが主城アレスドレイヌ城 向こうにあるのがサイモンド城 2つの城があるのは二通りの山道があり攻められた時にあそこの城で兵を受け止める為に造られたのが意味は無かったようだな。」


「どうしてこの帝国には奴隷がいないの?」


「ここは奴隷反対国であり、奴隷身分を先代の皇帝が撤廃してしまったからだよ。多分、同盟国のリカポス王国やその他の都市国家も奴隷身分を廃止してる国が多くラインテルン公国にとっては脅威だったのだろう。度々、ちょっかいを出してきては困ったもんだった。君にこの国を国民を任せよう。」


「うん、全領土割譲でいい? 主城のアレスドレイヌ城は前皇帝貴方を城主に任命しよう。」


「有り難き幸せ 私は多くの者を守るために君のような子に任せようと思う。どうか… 平和に導いておくれ。」

前皇帝ファワキアドス二世は逝去された。彼の想いはベルゼブブに託され、彼の重臣たちはベルゼブブに忠義を誓った。

ファワキアドス二世には子供が出来ず、ベルゼブブに皇帝の譲位と国を与えることを決めていたそうだ。


「囲まなければ血も流さずに北部平定が出来たのか… それは予想外だな。」

ベルゼブブは少し落ち込みながらもファワキアドス二世の亡骸をノーライフキングにアンデッド化させ、自分の近衛第二軍団長に任命した。

北部平定が終わりを告げた頃、南ではリザードマンの兵士が帝国に向かって来ていた。


「兄貴やクレイトスも戻ってこない… 殺られたのか?」


「そんなはずは無い。リザードマン最強の戦士が… そう簡単にやられるわけがねぇ。」


「全軍であいつらをやっつけるぞーー!!」


「おうーーーーー!!」

リザードマン軍約4000は南から徐々に進軍をしていたのである。

帝国側に知られてるとは知らずに…


「リザードマンがこちら向けて進軍中 敵総兵力約4000ちょっと タランチュラ軍で対処出来ますがどうしますか?」


「リザードマンか… あいつらのバッグにはオーク族がついてるはずだぜ。」


「オーク族っていう何でもかんでも食べれるものなら平らげてしまう暴れ坊。そいつらは一つの個体ではコバルトと同等ぐらい。」


「だが、厄介なのはオークのボスオークキング 食べれば食べれるほど魔力を高められる上に長い棍棒を持ち、国を何カ国か滅ぼしたという話だ。」


「ふーん、なるほどね。それはめんどくさいけどオーク族の軍もこちらに向かってるようだね。眷属は全て避難 オーク族もリザードマン族も臣下にさせるチャンスだし、私直々に相手してあげるよ。」


「しかし、危ないかもしれないですよ? 大丈夫なのですか?」


「心配無用。チャチャッとオークキングをやるだけだから。それに眷属の一部が喰われちゃったしね。」


「はっ!! 周りにはアンデッド軍を配備 人間の軍は門の下に配備させいつでも撃たせられるようにしておきます。」


「うん、分かったよ。」

ベルゼブブが完全にブチギレてるとも知らずに呑気に周りにある木々や虫、動物などをバクバク食っているオークキングはベルゼブブを食べる気満々でいた。


「ベルゼブブとはどんな味がするのか… じゅるり」

ヨダレがダラダラとたれ流れている状態のまま、進軍する。

そのヨダレに巻き込まれる形で木々が倒れ、手元に木々や虫、動物がヨダレに絡め取られた状態ですぐ食べれる位置に配置されるという何ともすごい妙技を見せつつ、エルフや妖精族からの魔法攻撃によって一時、足止めされた。


「どうした?」


「橋が落とされました。敵軍の工作かと。」


「直せるか?」


「はっ!! すぐ直します。」

オーク軍4万は足止めをくい、どんどん食糧が減らされていった。

一方、そんなことも知らないでどんどん進軍するリザードマン軍は敵門前に到着 攻撃態勢に入った。


「かかれー!!」

リザードマンは夜襲を仕掛けるかのように攻撃を仕掛けるが上下から矢や銃撃による攻撃により、バタバタと倒れていく味方の兵士たち それがアンデッド化させられ、次々に襲いかかってくる。


「なんだ!! これは… 勝てるはずが無い。味方が敵になるなどありえん!!」


「どうしたい?君たち」


「貴様は何者だ!! 」


「私がベルゼブブ ここの国の皇帝であり全軍の最高司令官だけど降伏する? それともこいつらみたいになりたい?」

しばらく考え込んだリザードマンたちは降伏を選び投降した。

リザードマン族は投降した者達とメスリザードンが住む村にいるリザードマン族の2つしかもういないということ すぐにエルフやタランチュラによって救い出され国に保護されることとなった。


「オーク軍は約4万程 足止めによって食糧はかなり減らされ、お冠 今すぐにでも突進してくる勢いです。」


「分かった。各部隊はオークを狙って一斉掃射 リザードマン軍は火球フレイムボールでもエルフたち同様 雷槍ライトニングランスでもいいから放って」


「分かった。だが、オークキング当てられるかどうか。」


「当てられなくてもいい。オークが突っ込んでくるように仕向ければいいからさ。」

ベルゼブブが企んでいることはこうだ。

オーク軍約4万が真っ直ぐ突っ込んで来る所に水鋼糸ウォーターフィルカリュプスを使って細切れにしようかなと言う作戦 単純なオークならではの作戦である。


「突っ込んでこなくてもどうせだし、重吸穴ブラックホールも使ってみたいしどうしようかね。」


「まぁ、敵がどう動くかにもよるが下級のオークだと突進 上級だと剣や弓での攻撃または槍を持って突進 最上級になると魔法による攻撃を仕掛けてくるようになる。どちらにせよ。死ぬだろうな。跡形もなく。」

ベルゼブブ作戦通りにことは進むのかオークはどうしてくるのかそして内政は!!


次回に続く。

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