説明書
一通り説明書を読んでみた。隣には人間姿の紅乃がいたから笑ったら怒られる。笑わせに来てる文章だった。
「あの紅乃さんこの人間の服を買って欲しいというのは。」
「だってさ人間になれるようになったんだよ。分かってよ私だってお洒落な格好したいもん。」
という意味が分からない説明書だった
「あと何、これ。機嫌が悪くなると音が狂います。そん時は機嫌直してください。いやいや気分で変わるのかよ。」
「だってさ嫌な時は嫌だもん。」
こんなのは序ノ口に過ぎない。読めば読むほどツッコミ甲斐が有る説明書だった。
「あのさ紅乃、ほかのベース弾いたらダメなの。」
「ダメに決まってるでしょう。私を弾いてよ。機嫌ものすごく悪くなるよ。なに他に目移りするの。悲しいな。」
嗚呼面倒くさい。他にも普通のベースだとない説明書の文があった。
とりあえず今日の練習でもするか。…音が狂ってやがる。とりあえず弦をチュウニングしてと。何でこんなことになったか、普通に弾けなくなっていた。はあもういいや。勉強しよ。そうベーススタンドに置く。すると人間の姿になる。
「…何やってるの。手入れしてよ。ただでさえ手汗がすごいんだから。」
「はいはい。全くもう。」
そうぶつぶつスプレーをかけてご望みどうりクロスで拭いていた。
「はいはいありがとう。」
「何で人間の姿になってるの。」
「だってこれから服買ってもらおうかなって。」
はあ好きにしろ。これからどうなってしまうのやら。
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