第1-2話 お題:「冷たい風が頬を刺す」で始まり「やっと言えた」という台詞で終わります。後編

流石に冬の洞窟に行くのに二人は無いだろうと、


リーナシアの意見で道連れが必要と


冒険者ギルドへと肉壁仲間を探しに二人はやって来た。




待って!本音とセリフ逆。ルビ違う!


やり直しを要求するっ!



気を取り直してコホンと咳払いしつつ


仲間肉壁もとい生け贄を探しに来た。


つか、こいつら酷くねぇか?




………




受付に向かってリーナシアは言う。


「冬の洞窟に調査に向かうメンバーを募集中だ。


前衛を2名、探索一名、補助一名欲しい。」


報酬は人数で当分する予定。




すったもんだおもにゴリラナンパあったが、省略する。




そうして、メンバーは、集まった。


楯戦士のアーノルド


筋肉ムキムキ肉だるまの戦士で、ベテランだ。




軽戦士のフレッド


スカウトを兼任できる小器用なタイプベテランだ。




セレン


回復術師薬剤師 怪我を見てくれるベテランだ。




システィ


錬金術師爆薬使い 爆薬や毒を投げてサポートしてくれるベテランだ。






………






冬の洞窟の前に6人の男女が集まっていた。


一人はリーナシア我らがMOBそう、本編の主人公そう、我らがMOB。新米戦士肉壁その1




一人はアリア世界を割る腕力見た目が麗しいが中身はゴリラ女だゴリラ女だ。大事な事は二回言う




あとは、その他四名ださっき紹介したからな




………




基本的にこれだけのメンバーなら、調査も楽勝でしょっと思った時もありました…




途中崖があったり、地形的なトラップもあったが、


基本的にアーノルドが防ぎ、アリアが殴り、


フラッドが罠を解く。怪我をセレンが治療して、


瓦礫をシスティが取り除く爆破


俺は、後ろを警戒しつつ着いていく。


完璧な布陣。そして、遣ることがない役に立たない俺。




あっと言う間に現状到達最下層に到着した。


今までの調査では何もでず、この階層のBOSSを倒してみる事になった。




Boss部屋に向かう途中。横からゴーレムが襲って来た。


アリアが不意を討たれて死ななかったもののあっけなく気絶。




交戦を開始した。


アルフレッドは叫ぶ


「一度体制を整えよう。殿は受け持つから、先に引け!」

「うおおりゃあああーー!!!! 」と叫びながら突っ込む。

「アルフレッド‼️ 無茶するなよ‼️ 」

……


あーっと、現在、最下層から、我々調査隊は、出口に向かって逃げてます。

俺は、アリアを抱えて走ってる。



何だよ。あの鉄のゴーレムなのか?硬い、強い、デカイ。


まさかの肉だるま楯戦士のアーノルドが一撃で肉塊になるなんて思いもよらなかった。


普通主人公が叫んで耐えて、帰ってくるだろうがっ。


そんな都合の良い展開には成らなかった。


奴の一撃は鉄の楯を凍らせてガラス細工のように、アーノルドごと葬った粉々にした。やめてくれ、肉が喰えなくなる。



英雄物語みたいに魔法がある世界ご都合主義ならば良かったんだけど、そんなものは、逆立ちしても無い。


残念な事に生き返る魔法なんてないのだ。




………


奴はしつこかったストーカーかよっ


ゴーレムを破壊できる程の爆破は、


崩落するのが目に見えているため、使えない。




俺は、賭けに出る事にした。


どのルートを行こうと、出口には行ける。




だから、フレッド、セレン、システィを組ませて右の道へ向かわせる。


俺は、アリアを抱えて左だ。




追われる可能性を分散し、誰か一人でも逃げられれば、取り残された仲間を助けられる可能性が極々僅かだがあるかもしれない。




いつからヒーローチックな考え方をしてる?死期が近づいてんのか?くそっ。


こっちに来るんじゃねぇぞっと願いも虚しく、


ヤバいヤバいヤバいヤバいっ


冷気が後ろから追ってくる。




焦りつつ女抱えて走る俺。誘拐中ってか?誘拐犯逃走中てかっ下らねえ事考えて!




躓いて壁にぶつかり、中に入った。


自分でも意味がわからねぇが、本当の事だ。


隠し扉みたいだ。


なんていうご都合主義!なんていう幸運!




……問題は、隠れてて奴に見つかるかどうかだ。


ヒーロー物語の主人公なら、自分を囮にしてアリアを隠しておくのだろうが……

自分を使って出来る事って此しか無いのか?



アリアは、まだ起きそうにない。

そして、俺は、まだ死ぬ気はない。

考えろ考えろ考えろっ


俺は、心の中で叫んだ


「んもぉー面倒くせぇー!けど、ヒーロー遣るしかねぇ何かくそ食らえ!


バックパックを置いて、俺は、扉の外に出る算段をする。


「途中の崖に誘きだして何とか落とすしかねぇ」


ガバガバな計画だし、成功するかもわかんねぇ。



「聞こえちゃいないだろうが、今回は、俺がお前を守ってやるよ」


照れ隠しに、しかめっ面をしつつアリアに言う。


「ガキん時から、守られてばかりだからなっ。ありがとうな」


アリアの髪を撫でた。


そうして、扉を出る時に呟く




「やっと言えたな」




お題2に続け‼️

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る