第34話偽装

約1週間前の王都の教会。


「こんなものがいるのか。」


「本当ですね。」


「すぐに取り込むのじゃ。」


「しかし、国王様はあまり関与されないと思いますよ。」


「じゃろうな。だからいいんじゃろうが。」


「わかりました。そのように手紙を送ります。」


「頼む。それと移動するなら場所的にも南に行く確率が高いだろう。南方面の町に上位の神官を向かわせて直接取り入る形にするのじゃ。断れないだろう。」


「わかりました。そのように。」



グフフフ。

「これでまた教会の力が強くなるのじゃ。裏から完全に国を動かす日も近じゃろう。」

グへへへへへ。




「出発する前にも言ってたけどゲストハーハトを目指してから川を渡る。」


「にしても結構かかるよね。」


「あぁでも特に何もないだろう。何かあるとしたらゲストハーハトかな。」


「何かって教会?」


「絶対何か起こる確証もないし、教会が事を起こすかわからないが、可能性が高い。」


「じゃあ寄らないってことだよね。」


「いや門は通る必要はあるから、素通りする感じだ。身なりも変えないとな。あ、これは門を過ぎてからだけど」


「どんな変装するの?というか門を出てから?」


「髪の色を変えることは基本だな。あぁ多分今は名前で探しているだろうから変装は意味ない。」


「そんな魔法ある?なるほど。」


「あー、実家にいるときに作っていおいた染料があるんだ。もちろん人体に無害だ。」


「へぇ~何色があるの?」


「赤、茶、金色だよ。」


「私は、もともとが金色だから赤色か茶色だね。」


「赤がいいと思うぞ。俺は黒だからどれでもいいんだが、」


「んー金だと少し派手かもね。」


「そうだな茶色にするか。」


「と言うか、じゃあ名前はどうするの?」


「年齢が関係なく取れる商人のカードをっとって偽装するつもりだ。」


「でもそうなると変装する意味ないよね?」


「全部説明しようか。まず近くの町で承認の登録して身分証の偽装を作る。これは貴族賞を見せて訳ありと言えば問題ないだろう。そして名前を偽装して教会が探していそうな町をそれで通過して偽装する。そうなると教会側が検問に引っかからないことを異変に思い。さらなる情報を集めようとする。身なりがその大きな一つだろう。あとは目撃情報とかな。そのくらいのタイミングで身なりを変えて、冒険者カードと商人のカードを2対8くらいの割合で使い分け偽装するって感じだな。黒髪と金髪の男女で名前がルイスとユリア。これで探しても見つからない。名前も身なりも偽装していることがわかってもどんな感じかわからない。移動速度もバラバラ。って感じだ。」


「確かにこれなら相当な時間見つからずに過ごせそうだけど...」


「なんだ?」


「なんでこうなってるか覚えてる?」


「ん?」


「ルイスが大きな魔法使ったからでしょ。だからそれを気を付けないとどんなに偽装しても意味ないからね。」


「あぁ。まぁそうだな。気を付けるけど絶対やらないと決めておくつもりはないよ。偽装もリスクを減らすためだけだ。」


「できるだけ偽装が長く続くように願ってるよ。」


「そうだな。そうしてくれ。」



「そういえば実家はどこにあるんだ?」


「ポツダームだけど。」


「そうか、一応聞いておこうと思って。」



「そうそう話戻るけど偽装のことで思ったことがあるんだけど。」


「なんだ?」


「偽装するならそもそも早く出て検問する人が来るまでに通り過ぎることもできたんじゃ。」


「あぁそうかもしれないけどそれなら検問する街を広げるだけだ。今は通る場所が予想で来ているからそこまで人を張り巡らせてないだろう。そのほうが偽装もしやすいしな。」


「なるほど。よく考えているね。」


「死活問題だしな。」

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