金髪ビッチだった私が可愛い恋人に翻弄されて性の倒錯を起こしそうです。

アイカワ ヒカリ

第1話 恋?の始まりは彼女の嘘から

私はチャラい男2人組にしつこいナンパをされていた。


「すいません。急いでるんで……」


私が何を言っても、バカな男は離れようとしない。


特に金髪野郎がうっとうしかった。


「ちょっとご飯に行くだけじゃん!


奢るからさぁ。ね?」


もう!本当にひつこくてイライラする……


するとどこからか同級生のまきあおいさんがやってきた。


「ちょっと!嫌がってるじゃないですか。」


牧野さんがそう言って、私の手を掴んだ。


「おいおい。君は関係ないだろう?


俺はこの子と喋ってんの。」


「関係大アリです!」


「どうして?」と金髪野郎が笑って言った。


「もしかしてお友達?


だったら君も可愛いから一緒にご飯行こうよ。


ちょうど2対2だし都合いいじゃん!」


「駄目です!りんちゃんは今から私が連れて帰るんで!」


「は?連れて帰る?


君はその子のなんなの?もしかして恋人?」


金髪野郎がバカにした笑いを浮かべて言った。


すると牧野さんが反撃して言い返す。


「そうです!私達は付き合ってますから!」


このとき、牧野さん以外のその場にいた3人がは?となった。


「私と凛ちゃんは付き合ってるの!


もう付き合って長いし、相思相愛だし!


今からデートなんです!だから邪魔しないで下さい!」


葵は私の手を強く握っていた。


二人の手が恋人繋ぎで絡み合っている。


えええええ!


私はわけが分かんなくなっていた。


「凛ちゃん、行くよ!」


牧野さんはそう言って私を引っ張って歩いて行った。


もう男共も追っては来なかった。


私は牧野さんに引っ張られて、しばらく歩き続けた。


早歩きをしたからか心臓がバクバクしている。


「ここまできたらもう大丈夫だね。」


葵が私の手を離した。


「助けてくれてありがとう。」


杉本すぎもとさんが困った顔してたから。」


「あいつらマジでしつこかったし……


あっ。牧野さんお礼にスイーツでも御馳走させてよ!」


「葵でいいよ。同じクラスメイトなんだし。」


「うん。分かった!


私も凛でいいからね。」


こうして私達は近くの喫茶店に寄ることにした。


「ここら辺って喫茶店あるのかな?」


「ちょっと待ってね。スマホで探すから。」


私はポケットからスマホを取り出して30秒で喫茶店を探し出した。


「ここにしよ!葵ついてきて!」


「すごく見つけるの早いね。」


「慣れてるから。」


「慣れてる?」


「あ。いや、何でもないよ……」


私の中学生の頃のあだ名は金髪ビッチだった。


別に男が好きだったわけじゃない。


ただ特別な恋愛をすれば、退屈な毎日が終わると信じていた。


とびっきりの恋愛をすれば、モノクロで面白くない世界が鮮やかに色づくはずだ。


中学生の頃の私はロマンチックな日常を求めたばかりに、彼氏を何度もとっかえひっかえした。


そして私はいつの間にか金髪ビッチと周りに呼ばれていたのだった。


私はそれが余りにも悔しすぎて、猛勉強の末にそこそこ頭の良い女子高を受験した。


そして努力したもあって合格!


今は清楚な女性を演じるために、金髪だった長い髪は黒く染まっている。


とりあえずその頃のあだ名は私の黒歴史だ。


そして私は金髪ビッチのあだ名をつけた同級生を見返すために、女子高ではとても清楚でおしとやかな優等生になると決めたのだった。


私はスマホで目的地の確認を終えた。


「葵、私についてきて。」


「うん!道案内よろしくね。」


私達は5分ほど歩いて目当ての喫茶店にやってきたのだった。

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