3
外の男はふっと笑うと、
「おっぱいを見せてくれたら開けてやるよ」
そんな
シャワーの温度は上がっていた。
「ふざけないで!」
肌に針を
これが夢でないと
夢を
ただ本能だけがここから逃げなければと、
体を突き動かした。
扉に体当たりするが、
すでに前を隠す
「開けて、お願い、開けて!」
この時よくよく考えれば、
おっぱいを見せているのだから、
男は約束を守り扉を開けるべきなのだが、
男はそんな約束を守る気など、
始めからなかったようだ。
この時のキャロンドに、
それを
ただただ狂ったように扉を叩くだけだった。
そんな彼女を
【火災確認】
【火災確認】
【生体認証開始します】
【確認終了/無人】
【ただいまより真空消化を開始します】
その音声が終わると共に天井の一角が、
ブラインドのように開き、
白霧で彼女の
同時にそれまで響いていた
薄れていく。
必死で扉を叩き叫ぶ彼女の声や音が、
扉の外の男の耳に聞こえることはなかった。
完全に
やがてたちこめる白煙も吸い込まれてゆき、
雨上がりの朝の
彼女の影は無くなっていた。
キャロンドは意識を失い、
浴室で
彼女は
それもキャロンドの体感時間であり、
その場に
浴室の中には
眼球の片方が飛び出した、
何かの
室内の扉が静かに開き閉まる音が、
本当に無人になった室内に
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