ある日、世界に魔法が生まれました。~俺が描くのは平和な世界~
ゆうやけ
第1章 魔法使いの始まり
第1話 神様から魔法を授かりました。
ある日、空から「何か」が降ってきた。
見る人によって姿が違ったらしい、生物だと言う人もいれば、鉱石だと言い張る人もいた。
自分にはそれが何にみえたのか未だによく分かっていない。
ただ、ずっと見ていたいほどに綺麗だった…。
放課後を告げるチャイムが学校で鳴る時、俺は下校の準備をしていた。
おれ、蒼木奈太郎はコミュ障なのを除けば普通の高校1年生だ、多分。
「蒼木君、昨日の隕石見た?」
こいつは、おれの幼馴染の小埜才菜。
おれと違って頭が良く、特に化学が得意でテスト前はいつもお世話になってる。おれが友達が少ない事を気にかけてくれる。だから出来るだけ彼女の力になりたいと思ってる。
「あぁ、夜に降ってきた隕石の事だろ?」
「うん!見る人によって、姿を変えるってゆう不思議な特性を持つ隕石。」
昨晩俺たちの町に突如として降ってきたその隕石は見る人によって見える姿が異なるという変わった性質持っているらしい。ほんとにわけのわからない隕石だ。
「確かお前んちの近くに落ちたんだっけ、家大丈夫?」
「うちは被害なかっよ、落ちたところに行ってみたんだけど、近くにこんなのが落ちてて…」
そうゆうと、才菜はバックから見たことないマークが刻まれた宝石のような綺麗な石をバックから取り出した。
「蒼木君には、これは何に見える?」
才菜はそういって宝石のように綺麗な石を俺に渡してきた。
「宝石じゃないのか?」
渡された石は不思議なマークが刻まれてる事を除けば、どこから見ても宝石のしか見えなかった。
「蒼木君にはそう見えるのか……」
才菜はそういうと一人でブツブツ言いながら何か考え始めた。才菜にはこれが宝石には見えないのだろうか?
「隕石の落ちた所にあったからもしかして隕石の破片かなと思ってたけど、蒼木君の反応を見る感じ破片で合ってるぽいね、あっこれ蒼木君の分ね」
「え、おれの?」
そういって才菜は俺に宝石のような物を渡してきた。
「うん、家に同じのが何個もあるし、あと手伝って欲しい事もあるからね。」
「手伝って欲しい事?」
「明日空いてる?」
「空いてるけど……」
才菜は昔から、気になった事があるとすぐ調べたり体験しようとするのだ。
いままでで一番きつかったのは富士山の弾丸登山だ、今回の手伝って欲しい事が過酷ではないことを祈るばかりだ。
「そろそろ部活に行かないと じゃあ明日の昼私の家に前に集合ねさっき渡したのも持ってきてね」
そういって才菜は教室を出て行った。
部活か……。
俺も中学の頃は美術部に入っていた、昔から絵を描く事が好きで入部したのだが、同じ学年の部員は自分以外全員女子で、あまり部活になじめず、部室の隅でいつも絵を描いてた。
今は、どこの部活にも入っていない。多分怖いのだろう、あの頃のように冷たい目で見られるのが…。
嫌な事を思い出した。
俺は帰路につくため教室を出た。
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俺は明日、あいつとの待ち合わせしていることもありいつもより速い時間に布団に付いた、横に今日もらった宝石を置いて、多分母さんとかにこの石が見つかったらめんどくさい事になるだろうから何処かに隠そうとも思ったが、それはそれで明日持ってくのを忘れそうだったから布団に隠して寝ることにした。
目覚ましもセットしたのでゆっくりと目を閉じたその瞬間、何故か椅子に座った感覚がした。
目を開くとそこには見たこともない少し大きな部屋だった、そして対面にはシスターのような恰好をした年齢は多分中学生ぐらいの女の子が座っていた。夢にしては意識がはっきりしていし、何より目をつむった瞬間此処にいたので多分夢ではないんだと思う。
戸惑いながらも、とりあえず状況を確認するため話しかけてみる事にした。
「すみません此処って何処だか教えていただけますでしょうか。」
そう質問すると女の子は、こちらをみて何かを確認したような素ぶりを見せたあと、話始めた。
「此処は創造神である、メイディア様を祀るサンセット教の教会です。 とある方が貴方様にお話しがあるとのことで、貴方様の魂だけこちらにお呼びさせていただきました。 急なお呼び出しで申し訳ないです。」
サンセット教?魂だけ?俺のからだは?てかとある方って誰だよ!色々ツッコミたい事があり過ぎる。とりあえずコレだけは聞いておこう。
「これって話が終われば返してもらえますかね?」
「えぇ、ご心配なさらずに、あっ、自己紹介遅れましたサンセット教でシスターをやらせていただいてる、レヴィアです。本日はよろしくお願いいたします。」
どうやらこの中学生位の女の子はレヴィアという名前のようだ。そのレヴィアさんが云うには、ちゃんと家に帰してもらえるようだ、とりあえず一安心。
「どうやら、貴方様にお話しがある方が着いたようです。」
そういってレヴィアさんは立ち上がって、俺の後ろにある大きな扉を開けた。
「こちら このサンセット教の神であられる創造神メイディア様です!」
そういってレヴィアさんが紹介した女性は、中学の頃先生に少し似ている人だった。
「今日はいきなり呼んできちゃってごめんなさいね。この子から話は聞いてると思うけど改めて自己紹介させてもらうわ、この世界で一応創造神をやらしてもらってるメイディアよ。君の事は少し調べさして貰ったわ、生田西高校1年 蒼木 奈太郎 であってるかしら。」
その神様らしき女性は、俺の年齢、歳、今通ってる高校名を言い当てた。なんと返せばわからないけど、合ってるか合ってないか聞かれてるのでとりあえずはいと答えた方がいいのだろう。
「はい」
「いきなり本題に入るけど、君は昨日の隕石について何か知ってるかしら?」
「見る人によって姿を変える不思議な隕石の事ですか?」
「うん、その隕石と関係が深いものを君が所持してると聞いたのだけど。」
才菜から渡された、不思議な宝石に見えるアレの事だろう、隠す理由もないし、隠したとしても神様を相手に隠しきれる自信がない、素直に答えよう。
「今日幼馴染から隕石の破片だという物を貰いました。」
「君にはその石が何に見えた?」
「綺麗な宝石のように見えました。」
そう答えると神様はホッとした顔をして、また話始めた。
「その石について説明する前に、私たち神について説明させてもらうね。まず君は神の存在を信じるかい?」
俺は首を横に振った。
「だよね、今の人はだいたい君と同じように神の存在を信じないだろう。でもねこの世界には私のような神は存在するんだよ、でも願ったからって人に何かする訳じゃない。人の中には私たちを利用して地位を得ようとする人、自分の意志を神の意志だとゆう人、そんな感じのひとがいるから基本的に人には関わらないよう生きてきた、いままではね。」
神様は、真面目な顔をしてこう言った。
「でもそんなこと言ってられなくなった、この世界の危機が迫っててね。君たちと協力して何としてでもこの世界を守らなくちゃならない、この世界の為にも、この世界で生きるもの達の為にも。
それで、世界の危機ってのは、異世界との戦争。確かにこの世界の人たちの持ってる化学の力も凄いけど、この世界にはまだ魔法の技術がない。」
神様から戦争と魔法という単語がでた、まあ神様がそこにいる時点で魔法が存在しててもおかしくないのだが、問題は戦争という単語。俺は平和な日本で育った、とゆうよりか戦いとは無縁の人生を歩んできたので、戦争と物騒な話を聞いた瞬間、緊張すら忘れてしまった。
「だから君たち人には、魔法になれてもらおうと思ってね、そこで、君が住んでいる街に魔力を蓄積させた【魔石】をおとしたのさ。魔石にはある特徴があってね、見る人の適正魔法によって姿を変える。きみには心当たりがあるんじゃない?」
俺は首を縦に振った、多分才菜にはあの石が宝石以外の何かに見えたのだろう。だから俺が宝石だと言った事で才菜は石の正体があの隕石の破片だと推測したのだろうか。
「落とした魔石には触れた者の適正魔法を見抜き、それに応じて担当の神に知らせが行って、神は触れた者に接触を図り魔法を授ける事になってる。君の場合は適正魔法が創造魔法だったから、創造神である私に知らせが来て、魔法を授けるために君を此処に呼んだってこと。」
そういって神様は変わったデザインをした、一冊の本と一本のペンを差し出してきた。
「その本の中は真っ白何にも書いてない、けどコレが君に託す魔法。とりあえずそこに君の考えた架空の生き物を書いてみて、君そうゆう事すきでしょ?」
いきなり書けと言われても困るのだが、とりあえず「わかりました。」と答えておこう。
そうしておれは自分の考えたキャラを描き始めた。描くのは考えたキャラの中で気に入ってるアレで良いだろう。
描いていて驚いたのが、この神様から渡されたペン。頭の中で使いたい色を想像すると、ペンが思った通りの色をだしたり、頭の中で筆の形状を想像するとペンの先端が筆ペンのような形に変形した。やはり神様から渡された道具、凄い性能だ。
【ダークアイ・ドラゴン】
目玉のような見た目をした一頭身のドラゴン。腕に生えてる長い爪はどんな物でも切り裂くという。
書き終えた所で神様が話かけてきた。
「どうやら書き終えたみたいね、では描いた絵の上にてをかがけて、ここに命名するって言った後にその子の名前を言ってあげて。」
言われると通りにやってみる事にした。先ほど描いた絵の上に手をかがげて、
「ここに命名する、お前の名前は《ダークアイ・ドラゴン》」
そうゆうと本から目が開けてられないほど眩しい光を放った。そして光が止むとそこには、俺が思い描いた通りの俺のキャラクター、ダークアイ・ドラゴンがいた。
「俺の名はダークアイ・ドラゴンこれからよろしく頼む。」
本から出てきたそいつは俺にそういった。それを見てニッコリしたような顔をした神様は説明を再開した。
「コレが君に託す魔法よ。名前とか特にないから自分で考えてもらっても大丈夫よ。普段はその本の中に絵として収容できるけど、本からだすときはその子名前を呼んであげればこんな感じに実体を持った状態ででてくるから、何かあった時は呼び出すといいわ。逆に本に入れる時はこんな感じに何か合図を出してあげると自分で戻っていくわ。」
そう言いながら神様は指を鳴らした。するとダークアイ・ドラゴンは光のようになって本に戻ってきた。
とりあえずお礼を言った方がいいのだろう、こんな不思議な体験そうそうできそうにないだろうから。
「魔法を授けていただいてありがとうございます。」
他にも色々聞くべきことがあるのだろうけど、コミュ障の俺初対面の相手にはこの言葉で精いっぱいだった。
「魔法を使う時はあまり人に見つからないように気を付けてね、魔法を悪用しようと君に近づくいてくる人は山のようにいるだろうし命を狙われるかもしれない。大きな力を持つ者に危険は付き物それを忘れないでね。」
そういうと神様は俺を家に帰した。
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