現実逃避入門
大河かつみ
1.現実逃避の定義と意義
私の特技のひとつに“現実逃避”があります。趣味でもあります。現実逃避の良い所は下記の通りです。
(1) 場所・状況を選ばない
(2) 費用が掛からない
(3) 苦痛からの解放
(4) 時間を忘れさせる
(1)、(2)に関しては説明する必要もないと思います。現実逃避は体ひとつ、気持ちひとつあれば、通勤電車の中であろうと仕事で上司に叱られている時であろうとフッと逃避出来るので場所、状況を選びません。そこに掛かる金銭的支出も当然ありません。
そして(3)たとえ一時でも精神的苦痛から解放されることで自我の崩壊を回避する事ができます。又、現実逃避をしているとあっという間に時間がたってしまいます。時間の経過を忘れさせるのです。(4)
昨今のコロナウイルスによる外出の自粛は長引けば長引くほどストレスを感じます。家にいて(場所を選ばず)金銭がからまず(費用が掛からない)外出できないという状況においても自身の妄想を楽しめ(3)、あっという間に時が過ぎる。現実逃避こそが現状を生き抜く最善の方法と言えましょう。
因みに、もっとアクティブな趣味で仕事などによって生じるストレスから現実逃避すればよいではないかと考える方もいるかと思いますが、私の定義する現実逃避とは“全く生産性が無い”事を指します。趣味はスポーツにせよ音楽にせよ、それは当人にとってのリフレッシュ(非日常)であり、日頃の仕事や生活の生産性を高める事に役立ちます。日常生活の中にありながら、“日常生活(現実)からの逃避”とは一線を画すのです。
また、アクティブな趣味にはサークルなどでの人間関係や技術の伸び悩みからストレスを抱えるという本末転倒な危険が潜んでいるという事を、頭の片隅に留めておく必要があるのです。
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