今日の喫茶店営業
ラムネ
第1話 はじめまして。喫茶店女店主やってます。
はじめまして。
喫茶店店主のラムネです。
うちの喫茶店は客席16席の小さな喫茶店。
小さな喫茶店なのでお手伝い程度をお願いしていますが基本私一人での営業。
お客さんのほとんどが喫茶店のある商店街で働いている方で、お客さん同士が顔馴染みになっている。
自分で言うのもなんですが、小さいながらも素敵な喫茶店だと思っている。
では今日の出来事から…
今日は月曜日。ランチはやってなく喫茶店は13時からオープンにしている。
なぜかと言うとパートさんが月曜日は都合がつかず来れないから。
なので私が12時頃一人出勤しシャッターも半開きのまま開店準備をする。
お湯を沸かし、少しボーッとしていると常連の役所に勤める青年Aくんが来店した。
Aくん「今日ってお昼ご飯食べられますか?」
ララ「あーごめん、まだオープンしてないけど、いいよ。座って!」
とカウンター席に案内した。
するとまた来店客。
60代の常連おじさんEさんが来店。
Eさん「もういい?コーヒーちょうだい。」
いいんだけど、まだいいと返事する前にコーヒーのオーダーが入る。
するとまた一人来店。
役所のAくんの職場の人Bくんだった。
Bくん「こんにちはー!」
Aくんと待ち合わせなのか偶然なのかわからないけど、役所の人は転勤もないし安定しているので仲良くしておきたいところ。
Aくんの隣のカウンター席に座りランチをオーダー。
役所の子たちのランチ二人分とおじさんのコーヒーを淹れて、さぁ看板を出しに行こう!と思ったら毎日来れる隣の会社のサラリーマンのNくんとYくん2人が来店。
Nくん「アイスコーヒー2つ!」
私「アイスコーヒー2つね。」
とアイスコーヒーの提供を終わらせる。
するとまた来店客(;´д`)
隣の会社のサラリーマンと同じ会社の人Cくんだった。
Cくん「ランチくださ〜い!」
私「ランチね、リョーカイ!」
と、月曜日はランチはやってないけど、食べられないとかわいそうなので作ってあげた。
そこへ普段は東京に会社があるサラリーマンHさんが登場。テレワーク中らしく喫茶店で仕事をしようとしていたらしい。
Hさん喫茶店に入ってすぐの一言…
Hさん「シャッター閉まってるし、準備中なのになんで7人も客いるの?ここ16席しかないのに…」
ホントだよね。なんでだろうね…。閉まってるのにね…
しばらくすると前にある飲食店の女の子Mちゃんが休憩に来た。
私「あっ、Mちゃんお疲れさまー!なんかさーシャッター閉めてるのにどんどんお客さん来ちゃって…もう私今日は仕事する気なくなっちゃった…」
とつい本音を漏らした。
Mちゃん「ごめんなさい!私もシャッターしまってるのに喫茶店に入ってきちゃった!」
と言うので笑ってしまった。
もう今日はいいや、と思って16時までお店開けるのやめました。
シャッターをちゃんと開けて営業を始めたらパッタリお客さんが来なくなりました。
これが本当の闇営業なんじゃないかと思った1日でした。
おわり
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