週刊カクヨム コンテスト第3弾 記念特大号!

この特大号では、惜しくも受賞を逃したものの、今回のテーマにふさわしい力作で参加してくれた良作ピックアップをご紹介。


また、受賞作品を最後にもう一度ご紹介!



<風の結び> 作者様 安神音子

「社内恋愛、どうですか?」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/16816452218500840916


社会人の日常。

独り言が多くて向上心のない女

会社一番のモテ男の話。

新しい風の影響は大きいな、と思う。




<il vampire illimitato ―原初の吸血鬼―> 作者様 赤伊 正広

「吸血鬼と人との間で生まれたシスターのマリアと、最古の吸血鬼との物語。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054896510140


原初の吸血鬼・ミケーレが、ヴァチカンから依頼された仕事は、聖遺物を盗んだ〝怪物〟と同族からも呼ばれる吸血鬼の退治。

初めは仲違いしていたヴァチカンから派遣されたシスターのマリアと共に、〝怪物〟の仲間の吸血鬼の黒騎士ジル・ド・レエ、人形使いを追うが……。


一方、目的の違う吸血鬼たちは、各自がそれぞれの動きを見せ、ミケーレたちと関与した沙月も巻き込まれてしまう。2人は聖遺物の回収と、沙月を救うことが出来るのか――。




<ファルネーゼ軍記> 作者様 城田あおい

「平和を信じよ、愛を説き続けよ。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354055595253395


舞台は西洋の架空の国。

西洋の覇者として名を馳せたフィリッポ。

彼の死から、物語は始まる。

並み居る強敵たち、受け継がれる思い、愛する家族や友との絆、そして別れ……。

平和のために奔走した青年ジュリオの人生と共に、王家とそれを取り巻く人々が織り成す、愛と哀しみの物語。




<劇場版 はじめさんが はじめから はじめる! 【発動篇】 〜異世界救世主伝説 タイムスリップ歴女コスプレイヤーはじめさん〜> 作者様 おれごん未来

「11月の「カクヨム金のたまご」で紹介の作品が異世界に殴り込み!」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354055486698311


 続編で、外伝で、平行世界、そして蛇足。誰かの夢の話、あるいは優しい嘘。これはそんな、幸せな劇場版。


 2020年に連続タイムスリップ現象に見舞われた主人公の川上はじめが、三年後の2023年に再び時を越える!

 今回の舞台は現世ではなく異世界! はじめさんが小さな妖精のフィーナと共に異世界を往く!


 時系列的には無印はじめさんが先、こちらの劇場版はじめさんが後です。順にお読みいただいた方がより良いですが、劇場版単体でも不都合なく楽しめます。


 劇場版ですからそれほど長くはありません。これはボーナスステージあるいはお祭り。ただひとつのことを為すためだけに、はじめさんが再び短い旅に出ます。




<ピンチピッチャー球雄!> 作者様 森緒 源

「野球大好きな人のための野球小説!勝利至上主義の高校野球に現れた男とは!」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054889351757


毎年県内ベストエイト止まりの私立東葛学園高校野球部は、悲願の甲子園出場のためにリリーフ専門の一年生投手、長江球雄を野球部に招き入れた。果たして球雄は期待通りに活躍出来るのか?疑心暗鬼の部員たちとの軋轢を乗り越え、甲子園への出場を果たせるのか?球雄のピッチングに注目せよ‼️



今回のテーマを鑑みればピックアップ作品は結構長い作品が多くなってしまうのは必然と言うべきですね。ここでピックアップした作品は今回は受賞作品に選ばなかったものの、人によってはこっちを選んでたかもな、と企画主が思うほどの良い作品ばかりです。GWの帰還にぜひご覧いただければと思います。



そしてここからはそんな佳作をおさえ受賞した作品をもう一度ご紹介!



・長編劇場版賞

→70000文字以上で他の人に特におすすめしたいと思えた作品へ


めっちゃ悩んだ……。70000文字以上の作品はどれも熾烈な争いで、全作品がそれぞれの良さを持っていましたので、ぜひ特大号の方では全て紹介させていただきたいと思っています。結果受賞作品はこちらに決定。


<ティーンズ・イン・ザ・ボックス> 作者様 矢向 亜紀

「音楽とグミキャンディ、顔のないあいつ。この青春には、恋が足りない。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054896730865


パーティで出会った、16歳の少年少女。たった一度の偶然で、少女のささやかな青春は動き出す──。苦しい過去と穏やかな今を繋ぐ、びっくり箱のような日々を生きる、若者たちの物語。



(選評)

今回は劇場版ということは1つの物語としてのはじまりから終わりをきちんと書けているかどうかはかなり重視しています。70000文字以上の長編作品もそれなりに参加があり、全て面白いものでしたが、重視した点に最も合っているのはこの作品かと。ここから前を語る必要はなく、終わりの後を語る必要もない。1つの物語として綺麗でした。劇場上映された暁にはぜひ見てみたいですね。


※この作品にレビューも書かせていただきましたが、『受賞作品だからではない』と明言しておきます。私も書こうと思える作品には書きたいので、本コンテストとは別に良かったから書いたものだと、寛大に受け止めていただければと思います。




・短編劇場版賞

→22500文字~69999文字で他の人に、特におすすめしたいと思えた作品へ


劇場用作品なので、短編でもそれなりのボリュームを求められます。基本的に2時間で本1冊分の内容をやるとして、90000文字を120分で割、1分750文字程度の描写はできるとして換算。30分以上、22500文字以上を短編劇場版にふさわしい作品として選出しました。受賞作品はこちら。


<怪獣少女 甲斐路優> 作者様 森緒 源

「松戸の女子高生が宇都宮に出向いて自衛隊も手を焼く大怪獣と対決する話👊❗」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054894843159


高校生の甲斐路 優と付き合うことになった冴えない男子、乙掛輝男は、彼女に振り回されながらも何とか付いて行くが、彼女が趣味で独自に調査していたものとは、まさに現在の日本に出現しようとしている巨大怪獣だった!


そしてついに栃木県宇都宮市を舞台に繰り広げられる大怪獣との息詰まる対決!


自衛隊と怪獣のバトル、甲斐路 優の活躍など、リアルなエキサイトシーン満載のSFエンターテイメント小説!


選評

劇場で公開される映画では、作者の特有の味でエンターテイメント作品として完成させるものもあります。そしてそのような作品では映画の対象にする相手に深い理解がなければいけません。この作品からはそのような雰囲気を感じ、今回のテーマにふさわしいと思い、最終的に選出致しました。ここだけ独断偏見の選考結果なことが強く表れている感がありますが、読めば面白いのでぜひご覧ください。




・出だしが素敵賞

→物語のスタートダッシュで一気に引き込まれたので、それを賞賛したい作品へ


<死にゆく少女の備忘録> 作者様 涼風 月

「「ほんとうのさいわい」を探す少女の旅」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054898019193


 自殺しようとした夜。目の前に現れた銀河鉄道。空を飛ぶその列車は生と死の合間を駆けていく。

 この世界を去ろうと決めていた宿木 玲緒菜は、運命に身を任せ、その列車に乗る。

 列車の中にいたのは不思議な姿の車掌さん。

 列車の行く先とは、彼女に待ち受ける運命とは。列車に隠された謎とは。車掌さんの正体とは。

 謎が謎を呼び、終点へと近づいていく。


 様々な人との出会い、別れを通して彼女はどう変わっていくのか。

 列車の車内からお送りする車掌さんと私の命の授業

(一部抜粋)


選評

情景描写が上手でした。それは最初から数行読むだけで明らかだったと思います。そして話の導入として『私、宿木玲緒菜は今から死にます。』から状況、その後の展開も分かりやすく、ぐっと話に引き込まれた感じがしました。




・初見さんも楽しめるで賞

→初見の人にやさしい、1読するだけですっと物語が入ってきたと思えた作品へ


<オレ様非道王の猫転生> 作者様 高山小石

「早く人間に戻りたい!」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/16816410413884674077


大昔に非道な生き方をしていた主人公は、神様によって猫の姿に変えられてしまう。人間に転生するための条件を主人公はクリアできるのか!?


選評

主人公の悪びれない勢い、物語の設定、話の構成、文量、描写、全てにおいて勢いのままに読める作品でした。短編で今回のテーマとは少し離れていたかもしれませんが、この賞に突出して合っていたので選出しました。




・プロット・設計図賞(C-3が対象)

→実際に作品になるのが楽しみな作品へ


<【週刊カクヨム1周年記念コンテスト用企画設計図】 屍江稻異座穂と死体になった魔女> 作者様 オロボ46

「殺人事件の死体とおしゃべりなウサギのダークファンタジー・サスペンス。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/16816452219728309732


この作品は「週刊カクヨムコンテスト第3弾『劇場版的な作品求める』」の「企画・設計図・脚本部門」用の企画設計図です。本編はありません。

 今後、本編を連載することになった際に、この設計図通りのストーリーになるとは限りません。


 その時代の人々はみな、紋章を埋め込んでいた。

 中世の魔女が使っていたとされる魔術を封じ込めた、紋章を。


 ある者は、己の足りない部位を補うため。

 ある者は、己をより高めるために。

 ある者は、己が己であるために。

 ある者は、美しき芸術を作るために。


 森に囲まれた地方都市「鳥羽差市」。

 この街に引っ越してきた主人公「屍江稻 異座穂」は、紋章によって知能を得た二足歩行のウサギ「マウ」と共に、探偵の助手として失踪した少女の捜索に乗り出す。

 紋章を埋め込まれたことで動く死体である自分が、そのきっかけとなった殺人事件の真相に近づいていくことも知らずに。



残念なことに、C-3で参加いただいている方は非常に少なかったです。こればっかりは反省点ですね。今度はもう少し参加しやすい形にできたらと考えています。



総評


テーマは劇場公開用に作品を作ろう。みたいな感じでした。

なので、想定は短編、つまり22500文字以上の作品から選出しようと思っていましたが、思いのほか15000文字以下の作品も多く、私の感覚が少し一般的な見解とは異なるのかな、といった印象です。


様々な作品に参加していただき、私の視野も一つ広くなったような感覚です。一応、参加条件を満たしている作品は一通り目を通したつもりです。今回はおもしろかったものの、テーマに則さなかったから惜しくも選ばれなかった作品もありました。


そうした中で。今回の受賞作品は、振り返ってみると実績のある作品もありますね。物語の組み立て方や描写力はそのまま作品への魅力につながるのは事実だなという印象を受ける結果にも見えますね。アイデアの料理人たる作家として、常にそうした方々に学ぶ姿勢は忘れないよう心がけたいと思います。






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