ジャッジメント-偽者の末路-
スキヤキ
第1話 本物になりたい偽者の末路
入れ替わる。偽者だ。偽者は弱いから隙を見る。入れ替わって声を取れば、自分の思い通り。なると思ったか?
蹴落とされる場所。落ちた場所はどこか似ているが違う、壊れたものが落ちている。偽者の末路だよ? どこが?
「偽者や偽物は捨てられる運命にあるのさ。そこで本物になれればそれで良かったのに、そうはならなかった。だから、いらないから捨てられる。真っ当だろう? 君らが排斥した本物が先を行く中で、君達の時間は止まるのだ」
偽者は本物にならない限りはいつまでも偽者のままで、何をしようが偽者からは脱却することは難しい。偽者は普通の日常生活をする上でいらない。いらないからこそ不可帰の性質を持つ炎によって纏めて焼かれて帰らなければいいのだ。
どんなに小さく安価な物でも、本物でさえあれば良かった。本物でなくても、誰かを害さなければ良かったのに。そこから外れた悪性の偽者・偽物はそうなることでしょう。
偽者を憎む訳じゃない。悪性がいけない。悪性は人を害する。害したならばそこにはいられない。万が一にも帰らない燃えるという現象の性質においてその身を焼き、捨てることで別の場所で生きて欲しいものである。この世は広大であるから、きっと偽者にも本物になれる場所がある筈である。そういう所で、多いに本物として活躍してもらいたいと思う。
本物になりたい偽者はこうなる。不可帰の炎は本質だけを残してその他一切を燃やし尽くす。偽者はだから余分なものは無くなり、その場にいられなくなる。そうして旅をする偽者の魂は、いつか本物になることが出来るだろうか。何の本物でもいい、願わくば自らの行いに恥じぬ、誇れることの本物になって欲しい。
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