初めての英語(親方)

今までの出来事をすべて親方に説明した。


そしてとりあえず警察署にきてほしいと

僕には警察が何を言ってるか分からないからと


そうしたら親方は


「おうよ」


3つ返事で答えてくれた


数分後、親方は署へ出頭した。


「さぁ何があったか親方話してもらおう

どうして僕は警察署に連れられたのかを、お願いします」


「むりじゃ」


「なんで!!!」


「儂、英語話せないもんで」


「...」


「うんと、どうやって今まで生きてきたんですか?」


「ここじゃ」


親方は腕に手を当てて笑った。素敵な笑顔だった。


くそっ、呼ぶべきだったのは親方じゃなくて誰だったのだ


「でも相手がなんて言ってるかはなんとなくわかるぞ」


そう言って親方は警察の人たちと話し始めた。


話せないけど何を話しているか分かるらしい


そういえば英語の到達順があることバッパーで聞いた


全く話せないのを0として

1.何を話しているか分かるようになる

2.英語を日本語に変換して話せるようになる

3.英語を英語のままで話せるようになる


大体のワーホリをしてる達はこうやってレベルを上げていく

僕は0で、親方は1ということなのか


「どうやら、捕まえた少年達からはある程度話を聞いたが

被害者の立場の話も聞かせてほしい。らしい」


なんと、親方...!!!


やっぱり年上は尊敬できるじゃないか!!


あんなビビデバビデブーみたいな言葉(英語)を聞き取れるなんて!


「英語が喋れん人たち向けに緊急時にだけ、無料で対応してくれる通訳の電話があったはずじゃ」


親方は携帯で何かを探し始めた


僕の中でこの現状を打開できるではないかと期待が高まる...


「たしか....これじゃ。あったあった

Language Line 警察にお世話になってるからいけるじゃろ」


おやかたは警察の緊急電話番号111に電話をしてLanguage Lineを使えないか

聞いてみてくれた


携帯の電話をスピーカにしているから僕にも電話から英語が聞こえる。


「○▼※△☆▲※◎★...」


前言撤回僕には聞こえない。言語に


「Language Line please」と親方が言った後

電話の向こうの人が喋るのをやめて沈黙が部屋に流れた


...


しばらくしても電話の向こうの人の声と日本語は聞こえない


やっと帰ってきた電話の向こうの人と話した親方は残念そうに僕のほうを見る。


まさか...


「聞いてくれ。今日の営業は終了しているみたいじゃ」


くっそ!!何度目だ!! こうやって大人に期待して!!


知ってたぞ!


普通に年上ってこんなもんなんだなってこと


初めての仕事以来、再再確認した


おもむろに親方は言った。


「仕方ない。まっちゃんに電話するか」


「え、まっちゃんって誰ですか?」


「英語話せる日本人の友達じゃ

ニュージーランドにいる期間は儂より短いが英語はネイティヴと変わらんよ」


知らなかった。親方の人脈に英語話せる人がいるなんて。

年上ってやっぱりすごいなと再尊敬させてもらった。


親方はまっちゃんと呼ばれる人に電話をしてまっちゃんは電話に出てくれた。


「おー久しぶりまっちゃん 元気しとったか?」


「親方さん、お久しぶりです。元気してましたよー。連絡珍しいですね、どうかされました?」


「最近雇ったワーホリの子が携帯盗まれて今警察なんじゃが、儂ら英語話せんもんで、まっちゃん通訳してくれんか?


「え!携帯を!返してもらえました!?それにワーホr....」

「全部無事じゃ通訳だけしてくれ。」


親方は最後まで聞かずかぶせて言った。


「はい..え、とりあえず、そのワーホリの子、何があったか、喋ってください。」


まっさんは頭の中が?(はてな)でいっぱいみたいだが親方に言われ話を聞くことにしたっぽい

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る