爆弾は使いづらいらしいけど、なんとか頑張ってみます!

犬園ひびと

第1話 始まりして始まり

土曜日の朝、俺は椅子に座り朝ごはんを食べている

目玉焼きと白米、いつもの朝ごはんだ


あぁ、俺の名前は瀬戸修也せとしゅうや、兄弟はおらず、父母の3人で暮らしているアニメラノベ好きの平凡な高校二年生だ


まぁそれは置いといて……俺は白米を食べ終わると朝ごはんを終えて二階の部屋に戻った


俺の部屋はベッドと机、それとラノベや漫画が並べてある本棚が置いてある

出来ればもう一つくらい本棚も欲しいな


部屋に戻ってきた俺はふと時計を見た

7時半過ぎか……そろそろ向こうも良いな


俺は机の上に置いてあったスマホを起動し、向かいの家に住んでいる幼馴染みの島桐真弥しまぎりまやに電話をかけた


島桐真弥は俺と同じ高校2年の女の子で今日は真弥の買い物に付き合う約束をしている


四回くらい着信音が鳴った後、真弥が電話にでた

「んん……あぁ修か……どうした?朝から…」


真弥……まだ寝てたのか…

「もう時間だぞ〜」


「時間……そうだな…あぁ、今起きる…」

真弥はそう言って電話を切った


普通こういうのは幼馴染みの女の子が起こしに来るんだけどなぁ

二次元のテンプレは現実ではテンプレじゃないらしい

「はぁ…」

俺はため息をつくと家を出て真弥の家の前へと向かった


真弥の家に着くとドアの前に立ち、インターホンを鳴らした

「真弥〜そろそろ行くぞ〜」


「い、今行く!」

インターホンから真弥の声が聞こえた


すると急に俺の前のドアが開き、思いっきり顔面に当たった

「イテッ!」

「あぁ!すまん修!気づかなかった!」


い、痛かった……

「だ、大丈夫、い、行こ…」


俺達は目的地の店へと歩き出した


……あ、そういえばまだ今日買いに行く物聞いてないな

「なぁ真弥、結局今日は何を買いに行くんだ?」


「そういえば言ってなかったな、今日買いに行くのはPOWだ!」

真弥はそう、嬉しそうに答えた


POW……あぁ、あのゲームか


Perfect Original World、略してPOWはVRMMORPGのゲームの名前だ


専用の機器を頭に装着すると脳に微弱な電波を送り、意識をそのままゲームの架空世界内に送ることが出来る。実際ゲーム内でのプレイヤーは痛みは無いものの聴覚、視覚、味覚、触覚、嗅覚の五感を感じることが出来、その場にいるようにゲームをプレイする事が出来る。


「真弥さんは相変わらずアニメとゲームがお好きですねぇ」


「修は好きじゃないのか?」


「めっちゃ好き」


「だろうな……と、ところで修、修も一緒にやってみないか?」


「POWを?」

う〜ん…一応専用の機器は持ってるしな〜興味がないわけでも無い……どちらかと言うとやってみたかったしな…


俺は1分くらい腕を組んで考えて答えを出した

「……そうだな、やってみるか!」


「そうか!そうと決まれば早く行くぞ!」

すると真弥はとても嬉しそうに言った


俺達はさっきより歩くペースを少し上げて目的地へ向かった


「昨日のヒロインのデレは最高だったな!」


「俺はどちらかと言うと、ツンの方が可愛いと思うんだけどなぁ」


「ほぉ、修はツンが良いのか……」


そんな他愛もないアニメ話をしながら



あの後店に着いた俺達は、ゲームを買って家へと戻った


ということで……買ってきましたPOW!

俺は早速買ってきたPOWを袋から出した


【Perfect Original World】


モンスターを狩って強くなるも良し、アイテムを作るも良し!一人で無双するのもギルドを作って仲間と上を目指すも良しの完全自由型!さぁ貴方はこの世界で何をする?


カセット容器の裏面にはそう書かれていて、POWの景色が背景に描いてあった。


へぇ、面白そうだな


俺は容器からカセットを取り出すと、用意してあったヘルメット型の本体にカセットを差し込んだ。


さて!ログインしてみるかな!


ベッドに横になりヘルメットを被り、POWへと入った

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