第9話 駄女神の説明 その2

 驚くコウと千代の前に現れたウィンドウ。

 その大きさは32インチの液晶テレビぐらいだろうか。ただ、今はその画面には何も表示されてなく、ただの真っ白い画面。



 「なんだよこれわ!」

 「なに?これ?」



 コウと千代はそのウィンドウに触ろうと手を伸ばす‥‥‥が、「スカッ!」と手はウィンドウの画面を通り過ぎる。触る事が出来なく更に驚く二人を見たエスティは、ニコリと微笑むと、



 「触れないわよ」

 「「えっ?」」

 「体で触ろうとしないで‥‥‥心で‥‥‥心の一部で触れるように感じて」

 「感じる?‥‥‥心で‥‥‥」



 エスティに言われ、二人は目を閉じた。そして言われたとうりに体を動かさず、まるで目の前にある何かに触れるような感じで‥‥‥気持ちで触れた‥‥‥



 「‥‥‥カァッ!」



 いきなり二人の前にあるウィンドウが眩しく光出す。

 そしてそこには‥‥‥



 「出たわね♡」

 「‥‥‥コウちゃん、これって‥‥‥」

 「‥‥‥ああ、これは俺達の‥‥‥」



 ウィンドウの画面に出てきたのは、コウと千代のステータス画面と地図。

 右半分が地図、左半分がステータス画面。

 それを見た二人はどうなっているんだ?と感じたような表情で画面を見つめる。

 ただ、今のステータス画面は大雑把な事しか表示されてない。

 因みにその表示内容は



 岡崎 千代

  スキル:魔法

     回復、治癒


 神坂 光

  スキル:魔法

     治癒、空想現実



 二人にスキルに魔法があり、やれやれと安堵感を出すエスティは次に二人のレベルを見て‥‥‥



 「えーと、二人のレベルはっと‥‥‥えっ!‥‥‥う、う、うそ‥‥‥でしょう!」



 エスティ、開いた口がふさ辛い程に驚きますよ。

 二人のウィンドウのステータス画面に出たのは、



 岡崎 千代

   レベル99

HP(ヒットポイント)♾

   MP(マジックポイント)99万9999

ハイパースキル:超治癒魔法


 神坂 光

   レベルMAX

   HP(ヒットポイント)99万9999

MP(マジックポイント)♾

   ハイパースキル:超空想現実魔法



 と、そう書かれていた。

 まあ、こんな数字が最初から表れていては、誰が見ても驚く。因みにエスティは



 エスティ

   レベル66(女神予備)

   HP 65万

   MP 35万

   スキル:回復魔法、飛行魔法、癒し魔法(ほとんど効果なしの癒し)



 と、いった具合。



 『なんなの!なんなのよおおお!!!このレベルわあ!なにこのレベルMAXて!ありえないわよ!ありえないわ!‥‥‥しかも、しかも、HPとMPが二人と桁が違うわよ!これはもうチート!そう!チート級よおおお!!!』



 エスティは二人のステータス画面に、羨ましさ?ねたみ?みたいなありとあらゆる考えが頭の中を駆け巡り、自分自身訳が分からなくなっていた。

 そんなエスティを尻目に、コウと千代はお互いのステータス画面を見比べていた。



 「ヘェ〜、千代のはそうか」

 「コウちゃんもすごいわね」

 「そうだよな、このレベルだけ見ると俺達チート級だよな」



 そう二人が会話をしている横で、放心状態のエスティにコウが気づき、



 「うん?おい!おいって!お〜〜〜い!エスティー!」

 「‥‥‥ありえないわ‥‥‥ありえないわ‥‥‥女神の私よりも上なんて‥‥‥」



 エスティ、コウの掛け声も届かず、ブツブツと言ってます。

 確かにこの様なチート級の能力は、普通の女神でさえ滅多にお目にかけれない。

 それが、半人前の女神エスティの前に、しかも二人も現れたから、放心状態になるのも当たり前か。

 ただねえ、エスティさん。

 まだまだこの二人には、この世界について説明しないどダメなんだからねぇ。

     


 

 

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