議論の話

議論においては、アイデアを出したり、意見を伝えあったりする。大学のゼミでも、社会人の仕事でも、それは同じことだ。




そういうとき、人の意見を頭ごなしに否定しないということはとても重要だなあと思う。ありえないと思っても、まずは意見を出したことに対してポジティブなフィードバックをして、その後で論理的に反論をする。私はそういうことができる大人になりたい。




これは、いつも私のゼミの先生をみていて思っていることだ。




私の先生は、議論において、どんなに突拍子もない意見でも、「面白い意見ですね」と言ってくれるし、論理が通っていたら、「それはとても大事な観点で…」とか「素晴らしい意見ですね」とか言ってくれるし、議論の終わりに「素晴らしい議論ができたと思います」と言ってくれる。今日も、私が出した、ぶっ飛んだ意見に対し、すごい笑って(これも嘲笑とかではなく本当に興味深そうに)「面白い、クリエイティブな意見ですね」と言ってくださった。




私の先生は、とても論理的でありつつも、さすが心理学専門の先生なだけあって、こういう心の問題を軽視せず、大切にしてふるまっていらっしゃる、と常々感じる。例えば、新型コロナウイルスの感染拡大が北海道でとても激しく、不要不急の外出を止められていたとき、「孤独にならないで、泣き言をいうのも大切です。誰でもいいのでつながっていてください」「この状況なので、精神的につらくなるのは当然です。私も同じです」というように言ってくださった。とにかく、精神的な話にちゃんと心を配ってくださるのだ。




私も「心理学を学ぶ者」、そしてこれから社会人になっても、「心理学を学んでいた者」として、そういうところを大切にしていきたい。そしてそれが私の強みであると信じている。せっかく共に働くならば、気持ちよく働ければいいなあと思う。




また、社会も全体としてそういう風になっていけば素敵だ。根性論とかの精神論はいらないが、こういうポジティブアクションに関しては、精神論が使われるべきだと思う。そういうところから、心理学は社会存続に役立つはずである。

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