第5話 田舎者

昔は「田舎者」という言葉があった。

物流が悪く、物が入って来ない。

テレビのチャンネルも少なく、番組も1週間遅れだったりする。

陸の孤島の様で、昔からの生活を続けていた。


今は、ほとんどが都会と変わらない生活なので、若い人は先進的な思考をもっている。農業大学にも行く。農業留学もする。


私のいる放牧地は地元牛と他の地域から預かっている預託牛がいる。


地元の牛飼いは、一人親方の様なものなので、気性が荒い。

預託牛は、まとめている組合の担当者がいるので、何かあれば、その方と話す。

30歳前後の方なので、話しやすいと思っていた。


しかし、入牧している牛の事を聞くと「いたらいる」

退牧の予定を聞くと「いくかも」


なんとルーズな。

きちんとした組織で働いているので、もうちょっと、しっかりしていると思っていた。畜主への確認も仕事のうちなので、そのくらいの仕事はしてほしい。


自分のことしか頭にない。

他人の事は考えない。

時間は守らない。1時間遅れくらいは悪いとも思っていない。

ルーズでアバウトなDNAは変えられないのか?

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