第320話 メイサちゃんの憂鬱
何でなのか良く分からないけど、最近モヤモヤする。
「お母さん、ケントは?」
「今夜は守備隊の食堂で夕食を済ませるって、マルトが知らせに来たよ」
「ふーん、そうなんだ……」
「さぁ、あたしらも夕食にするよ。さっさと食べて片付けるよ」
「はーい……」
うちの夕食は、食堂で出すメニューの残り物。
残り物といっても、お客さんに出したものじゃないし、ちゃんと美味しいんだけど、何だか物足りない。
ランスフィッシュとか、見たこともない大きなエビとか、ふわふわクリームのケーキとか、珍しいものを毎日食べたいわけじゃないけど、何だかつまらない。
最近ケントが、うちで食事する回数が減っているからだろうか。
ケントは、何でも良く食べる。
以前は、毎日のようにうちで夕食を食べていたけど、同じようなメニューをいつも美味しそうに食べていた。
ケントは、結構おしゃべりだ。
代わり映えのしないメニューを美味しそうに頬張りながら、今日はどこへ行ったとか、誰と会ったとか、何をしたとか、色んな話をしてくれる。
リーゼンブルグの王城で王女様と会ったとか……
砂漠の街で会ったバルシャニアの皇帝は親馬鹿だったとか……
カルヴァイン領の雪崩は酷い被害が出たとか……
普通の人じゃ行けない場所、会えない人、経験できない事件……ケントの話はお伽話みたいだ。
普通の人が話していたら、絶対に信じられない話だけど、たぶんケントの話は全部本当の話。
だって、連れて行ってもらったケントが住んでいたニホンは、信じられないような国だった。
領主様が住むお屋敷よりも、高くて大きくて凄い建物に、普通の人が住んでいた。
馬が居ないのに走る馬車や、地下を走る乗り物、見上げると首が痛くなるほど高い塔とか……学校の友達に話しても、誰も本気にしなかった。
そう言えば、ミオの部屋にあった漫画の続きはもう出たのかな、凄く気になる。
やっぱり、モヤモヤする。
「ほらメイサ、食べたら片付けて、お風呂に入っちゃいな」
「はーい……」
「あんた、宿題はやったのかい?」
「う、うん……」
ホントは算術の宿題が残ってる。
頑張ったけど分からないんだから、これは仕方ないことなのだ。
ケントはケントのくせに算術が得意だ。
掛け算も、割り算も、あたしが両手を使っても上手く解けない問題をスラスラと解いてみせて、ちょっとムカつく。
階段を上がったすぐの扉が、ケントが下宿してる部屋だ。
ケントが下宿してるんだけど、部屋の中には箱と布団ぐらいしか物がない。
ケントの私物は、殆ど影の空間に仕舞ってあるらしい。
ケントの部屋だと分かるような物は無いけれど、この部屋はケントの匂いがする。
お風呂から上がって、寝巻きに着替えて、少し迷ったけどケントの部屋を覗くと、ベッドの上にミルトが居た。
マルトも、ムルトも、ケントも、まだ帰って来ていないみたいだ。
「ミルト、ケントはまだ帰って来ないの?」
「わぅ、ご主人様は悪い金貸しを調べに行ってる」
「遅くなりそうなの?」
「分かんない」
ミルトの言ってる悪い金貸しというのは、メリーヌさんの弟を騙して、たくさん借金させた一味のことだろう。
何でも三百万ヘルトも借金させられているらしい。
三百万ヘルトと聞いて、お母さんは目を丸くして驚いていた。
あたしのお小遣いが、二百ヘルトだから……えっと、とにかく凄い金額だ。
悪い金貸しは、借金をメリーヌさんに押し付けて、酷い事をしようと企んでいるらしい。
お母さんは凄く心配していたけど、ケントはいつもと変わらない調子で大丈夫だと言う。
いざとなったら、三百万ヘルトぐらい、バーンって払ってやりますよ……なんて言って、お母さんを呆れさせていた。
でもケントならば、本当に払えちゃうのだろう。
この前も、デザート・スコルピオとか言う魔物をやっつけて、ギルドに買い取ってもらったそうだ。
珍しい魔物だからと、学校で見学に連れて行ってもらったけど、家よりも大きく見えた。
ギルドの熊獣人のお姉さんが説明してくれたけど、固い殻は防具の素材として使われるそうで、買い取り価格は何千万ヘルトになるだろうって言ってた。
倒したのは、ヴォルザードが誇るSランク冒険者ケント・コクブで、自分ととても親しくしていると、お姉さんは胸を張っていた。
ちょっと育ちすぎだと思う胸を見て、ケントが親しくしている理由が良く分かったけど、うちの店に連れて来ていないので、言うほど親しくないと思う。
たぶん、ギルドの手続きの時に、あの胸をチラチラ見て、ニヤニヤしている程度だろう。
でも何だか、モヤモヤする。
そう言えば、ギルドに魔物の見学に行ったのは二度目だ。
一度目は、ケントがやっつけたサラマンダーだった。
あの時は、まだケントが凄いなんて思ってもいなかったけど、学校の先生に絡んでいたチンピラ冒険者が、ケントの顔を見て震えながら謝ってた。
見学に出た訓練場では、あたしの手を握ったケントが一歩踏み出すと、ざぁっと人垣が割れて道が出来た。
あれ以来、学校でケントの話をしても信じてもらえるようになったし、色んな質問もされるようになった。
近頃、良く質問されるのは、ケントの新しい家についてだ。
一度、友達に誘われて、見物にも行った。
お店が休みの闇の曜日に、学校が終った後で城壁の上から見に行って、色々質問責めにされたのだ。
いくつ部屋があるのかとか、お嫁さんは何人なのかとか、眷族は何匹いるのとか、答えられる質問には答えたけど、分からない質問には答えようが無い。
敷地の中に入ってみたいと頼まれたけど、工事中だから駄目だとケントに言われていると断わった。
建設中の家は、うちの何倍も大きくて、庭があって、池があって、ネロやフラムものんびり昼寝が出来るほど広い。
たぶんケントは完成を楽しみにしているし、ユイカさんや、マノンさん、ベアトリーチェさんも楽しみにしているはずなのに、あたしは何だかモヤモヤする。
ケントや、マルト、ミルト、ムルト、ラインハルトのおじちゃんたちにとっては、夢のマイホームだけど、あたしの部屋は無い。
あたしの家は裏通りの食堂で、ケントはもうすぐ引っ越して行く。
ケントが引っ越した後には、サチコが下宿するはずだったけど、階段が急なので別の場所に住むことにしたらしい。
この部屋には、またギルドから斡旋された駆け出しの冒険者が住むのだろう。
これまでも、下宿人は何度も変わってきた。
長い人は二年ちょっと、短い人だと二週間ぐらいで居なくなった。
下宿人が居なくなる一番の理由はダンジョンだ。
ヴォルザードのダンジョンは、宝石や貴金属が採れることで有名で、多くの冒険者がそれを目当てに潜って行く。
実際に潜ったことは無いけれど、聞いた話では浅いところは初心者でも問題なく潜れるらしい。
でも、これなら大丈夫だと油断したところで、脱出不能の袋小路に追い詰められて、そのまま帰って来られなくなるらしい。
実際、うちに下宿していた冒険者たちも、ダンジョンに行くと言って、それっきり戻って来ないというパターンが続いていた。
ケントが下宿する時も、ダンジョンには行かないことを約束させたぐらいだ。
だって、うちに来たばかりの頃のケントは、小さくて、ポヨポヨした感じで、全然頼りなかった。
倉庫の仕事に行っただけで、筋肉痛で呻いていたぐらいだ。
それが、いつの間にかケントは、ギルドから依頼を受けてダンジョンに潜るほどになっていた。
あたしが絶対に駄目だと言ったのに、日帰りで潜って依頼を解決してきたそうだ。
ケントは闇属性の魔術が使えるので、ダンジョンの中で危なくなっても影に潜って逃げてこられるらしい。
その上、依頼の途中で鉱石を見つけて採ってきたら、70万ヘルトぐらいで売れたらしい。
ケントはギルドに色々な物を売ってるし、大きな家も建てているし、もしかすると凄いお金持ちのような気がする。
でも、普段のケントは、少しサイズの合わない古着を着てて、全然お金持ちに見えない。
「ねぇねぇ、ミルト。ケントは、悪い金貸しをやっつけられる?」
「わふぅ、もちろん。ご主人様は負けないよ」
ミルトはケントのことを全然疑っていないけど、ケントはスケベだし、ドジだし、泣き虫だし、スケベだから心配なんだよね。
ギルドのお姉さんみたいに、オッパイの大きな女の人に言い寄られたら、コロっとやられちゃいそうな気がする。
うん、モヤモヤする。
「わぅ、メイサちゃんは心配しすぎ。ご主人様は、この前も悪いやつらのアジトをドーンって吹き飛ばしちゃったんだよ」
「ドーン? 吹き飛ばす?」
「わふわふ、ドーン!」
最初、ミルトが何を言ってるのか、良くわからなかったけど、リーゼンブルグで悪企みをしていた連中のアジトをケントが攻撃したらしい。
爆剤とかいうものを使って、領主様のお屋敷ぐらいある建物を一瞬で粉々にしてしまったそうだ。
「それって、ホントの話?」
「ホント、ホント、ドーン!」
楽しそうに話すミルトと見ていて、ちょっと冷や汗が流れた。
「あっ、でもそれって、爆剤っていうのが無いと出来ないんだよね?」
「うん、でも、ご主人様は影の空間に一杯持ってるよ」
「えっ……嘘っ」
「ホント、ホント、ドーン!」
楽しそうなミルトに、さっきより冷や汗が出た。
「それって危なくないの?」
「危ないよ。だから、触っちゃ駄目って言われてる」
「ねぇ、悪い金貸しにも、その爆剤っていうのを使うの?」
「んー……分かんない。でも、使えばドーンで解決だよ」
「いやいや、ヴォルザードの街でドーンは駄目だと思うよ」
「そうなの?」
「うん、そうなの」
これまでにもケントは、サラマンダーやグリフォン、ギガース、ヒュドラ、クラーケンなど、お伽話に出て来るような魔物をやっつけてきた。
グリフォンをやっつけた時なんて、ヴォルザードの街が揺れるような攻撃を使ったし、ギガースもヒュドラもケントの攻撃でバラバラになったって言ってた。
魔物退治に関して、ケントは嘘は言わないし、そうすると屋敷が粉々になるような攻撃を本当に使えるのだろう。
そんな攻撃をヴォルザードの街中で使ったら、大変な事になってしまうはずだ。
ケントだから、そんな事はしないとは思うけど、ケントだから、やらかしそうな気もする。
メリーヌさんが関係しているから、ちゃんと勝ってもらわないと駄目だと心配していたけど、別の心配もしないといけないみたいだ。
やっぱり、ケントは世話が焼ける。
下宿をしはじめた頃だって、友達を助けるために無理をして、倒れたこともあったのだ。
ちゃんと監視しておかないと駄目だと思っていたら、そのケントが帰ってきた。
「おかえり、ケント」
「ただいま……って、メイサちゃん、まだ起きてたの?」
「ケントだって、今帰ってきたばっかりじゃん」
「まぁね、ちょっとシャワー浴びてこようかな。メイサちゃん、宿題はやった?」
「むぅ……ちゃんと、やった……と思う……」
「そうですか……ふふふ」
ケントは、ニヤニヤしながらシャワーを浴びに行った。
たぶん、宿題が途中なのを見破ったのだろう。
ケントのくせに生意気だ。
まぁ、あたしが起きているうちに帰ってきたから勘弁してあげよう。
「わふ、メイサちゃん嬉しそう」
「えっ、べ、別に普通だけど……」
「わぅ、鼻歌歌ってた……ふん、ふん、ふーん……って」
「き、気のせいじゃない?」
「歌ってた」
「うっ……かもね」
ケントが戻って来ると、眷族のみんなが、次々と報告に現れる。
フレッドさんは、何を言っているのか分からないけど、何かが大詰めらしい。
ラインハルトのおじちゃんも出掛けて行った。
夜の間に、どこかで道を整備するらしい。
ゼータたちも一緒に行くと挨拶に来た。
ハルトとヒルトが、異常無しの報告をして、ケントに撫でられて戻っていった。
報告を受けている間、サヘルがちょこんとケントの隣に座り、くーくーと喉を鳴らしていた。
「さて、報告も終ったみたいだから寝ようか。というか、なんでメイサちゃんは起きてたの?」
「そんなの、ケントがちゃんとしてるか心配だからだよ」
「えっ? 僕がちゃんとしてるか? 何の話?」
「ケントが悪い金貸しに負けないか、ドーンってやっちゃわないか……」
「えっ? ドーン……?」
ミルトに聞いた心配事を話すと、ケントは笑い転げた。
「あははは、街中で爆剤なんて使わないよ。この前のは、周りが林だけで他に被害が出ないと分かってたから使っただけだし」
「じゃあ、爆剤無しでも悪い金貸しに勝てるの?」
「勿論、僕一人で戦ってる訳じゃないし、クラウスさんやラインハルト達にもアドバイスをもらってるから大丈夫だよ」
「そっか、じゃあ大丈夫だ……」
ケントが隣に横になって、頭を撫でられたら、急に眠気が襲ってきた。
むぅ、これは……眠くなる魔法……ケントは、居なくなっちゃ駄目……。
「ほらっ、メイサ! いつまで寝てるんだい、さっさと起きな!」
「ふにゃ、えっ……だって、さっきケントが帰って来て……」
「まったく、またケントの寝巻きがメイサの涎まみれじゃないか。ほら、さっさと起きて、朝食前に洗濯だよ!」
「えっ、えっ……えぇぇぇ」
おかしい、絶対におかしい。
さっきケントの横で目を閉じて……なんで、もう朝になっていて、ケントに抱き付いて涎を垂らしてるんだろう。
「まったくメイサちゃんは、僕が大好きでしょうがないみたいだね」
「ち、違うもん! あたしは、モフモフと一緒に寝たいから……」
「ずーっと寝言で、ケント行っちゃヤダ、ケントと一緒にいる……って言ってたもんね」
「違うもん、ケントが居なくなると下宿代が入って来なくなるから……」
「はいはい、メイサちゃん、洗濯よろしくね」
「きぃぃぃぃ、生意気、生意気、ケントのくせに生意気!」
おかしい……ケントに行っちゃヤダとか、思っていても言わないはずだ。
ケントは、さっさと着替えを済ますと、顔を洗いに行ってしまった。
そうだ、これはきっと、自分で寝巻きを洗濯しないで済むように、ケントが仕組んだ陰謀に違いない。
でも、この陰謀は暴けない、なぜならあたしは眠らされてしまっているし、マルト達はケントの味方だ。
しょーがない、しょーがないから洗ってあげるだけだからね。
まったく……ケントの寝巻きはケントの匂いがする。
急いで洗濯を終わらせて一階に下りると、ケントは朝食の配膳を手伝っていた。
たぶん、今朝もいつもと変わらないメニューだけど、ケントはニコニコと楽しそうだ。
「ケント、昨日は遅かったのかい?」
「はい、同級生の間でちょっとアクシデントがあったのと、例の裏ボスの偵察に行ってきましたので」
「アクシデントって、大丈夫だったのかい?」
「えぇ、同級生の一人が、別の同級生に大剣で斬り付けちゃって、肩口がザックリといっちゃってましたけど、すぐに唯香が治療しましたから大丈夫です」
「ちょっと、大剣で斬りつけたって、本当に大丈夫なのかい?」
慣れない大剣を振り回して、重さに負けて同級生の肩口をザックリ、骨まで切れていたらしい。
「ヴォルザードに来てからも、ずっと診療所で仕事をしているから、唯香の治癒魔術の腕前は、以前とは比較にならないほど上がってますから、僕なんて出る幕ありませんでしたよ」
「はぁ……嫁が嫁なら、貰う方も貰う方だよ。いくらすぐに治療をしたからと言って、そんな簡単に済ませられる事じゃないだろう」
「そうなんでしょうけど、処分を考えるのは、僕の役目じゃないですからね」
「そうだねぇ……以前のケントは、何でもかんでも自分で抱え込んで、倒れるまで無理していたけど、どうやら少しは成長したみたいだね」
「成長……なんでしょうかね」
「ちゃんと成長しないと、もうすぐ嫁さん貰うんだろう。そうすりゃ次は、すぐに子供が出来て、親の役目を果たさなきゃいけなくなるんだよ」
「うっ……頑張ります」
「ほら、メイサ。あんたもボサっとしてないで、早く食べないと遅刻するよ」
「あっ、うん……」
うん、やっぱり変だ。
今朝も、昨夜と同じように代わり映えのしない朝食なのに、物足りない感じがしない。
お母さんの小言も昨夜と同じようなのに、なんだか響きが違っているような。
「メイサちゃん、早くした方がいいよ。学校行ってから、やる事があるんじゃない?」
「えっ、やる事……?」
ケントがニヤっと笑ったのを見て、算術の宿題が途中なのを思い出した。
早めに行って、友達のフィオーラちゃんに見せてもらわないと……。
「メイサ。どうしたんだい、急に慌て始めて」
「ん……ぐぅ、ご、ごちそうさま……と、友達と約束してた!」
食器を流しに戻して、階段を駆け上がり、鞄を抱えて階段を駆け下りる。
「いってきます!」
「ちょと、メイサ!」
お母さんが呼んでいたけど、それどころではない。
実は、算術の宿題は半分も終わっていないのに、授業は一時間目なのだ。
路地を駆け抜け、表通りに飛び出そうとしたら、ケントが居た。
「えっ、なんで?」
「メイサちゃん、お弁当を忘れてるよ」
「あっ! ありがとう」
ケントは、右手にお弁当の包みを下げていた。
慌てて飛び出したあたしを追いかけて、魔術で先回りしてくれたのだ。
「あんまり慌てると危ないからね。急に通りに飛び出しちゃ駄目だからね」
「はーい……いってきます!」
「はい、いってらっしゃい!」
ケントは笑顔で手を振って見送ってくれる。
何だか今日は、朝から良い日になりそうだ。
「メイサちゃーん! 宿題やり残してたことは、アマンダさんに報告しといたからね!」
「えっ? 嘘っ……」
ケントは、満面の笑みで手を振りながら影に潜って行く。
「きぃぃぃぃ! ケントのくせに、ケントのくせにぃ、うーっ、ばかぁ!」
モヤモヤする、今日も朝からモヤモヤするぅ!
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