第2話・・・初日・・・


「ありがとうございました、またおこしくださいませ!」   


 【ぺこり、】



店に、小さな声でそう、響いた、


「海夢、こっち、来て、、早く して、」




「は、はいぃ、!」




ミラは人とのコミュニケーションがあまり得意ではなかった、

しかし、海夢を見て、ミラは少し親近感があったのだ、

そうこの2人は人と喋るのがあまり得意ではないと言う共通点があったのだ、


   と、その時、、、、、



ガタン、


「 つめて~な、、、テメェ、 

どこに目つけてんだー、」


ミラがお客様の酒を倒して浴びせてしまったのだ、



「申し訳ありません、」


ミラが小さな声で謝罪をした、


「あ、なんて言ってるのか、聞こえねーよ、 

   そうだ、ねーちゃん、俺のズボンに

     かかった酒、舐めて拭き取ってくれ、

、、は  や  く、、」


男が声を荒げて、ミラに向かってそう言った、

下心丸出しな雰囲気であった、。


ミラはとても震えていた、


「申し訳ありません、申し訳ありません」


ミラは震えた声で謝り続けた、


「だから、何回も聞いたよそれは、はやく

  舐めろって、、、 いっ、てん、の、!」


男は下心まみれな表情でそう言った、


    するとその時だった、


 ぺろ ぺろ、ぺろ、ぺろ



「って、テメーなにしてんだこら、」


舐めて拭き取っていたのは、ミラではなかった、

まさかの、海夢だったのだ、



「いゃーだって、お客さん、舐めて拭き取れって、」



海夢は、表情一つ変えずに舐めていた、


「誰がテメーに舐めろって言った、

          ふざけやがって、」


...バン、    ドカン、、


男は、海夢の顔を怒り狂って殴った



「ぜってーに、潰してやるこんな店、」



そう言うと、男は酒場の扉を強く閉めて、

出て行ってしまった、



顔を強く殴られた、海夢は気を失ってしまった、

そして、そのまま、布団に運ばれた、


    、、、三時間後、、、


海夢は目を覚ました、


「いっててて、あれ、なんで俺は寝てたんだ、

  確かミラと、、、」


海夢は1人でぶつぶつ喋っていた、

すると、横から喋り声がきこえた、


「な、なんで、あんなことしたんですか、?

  あんなに殴られて、

死にたかったんですが、」


   泣き声まじりで、海夢に喋りかけてきた、

ミラだった!海夢が寝ている布団の横に座っていた。

背中を丸く半泣きの状態でそう言った、


〔そっか、そういえば俺は、客にぶん殴られて、

   気を失ってたのか、〕


「ミラがここまで運んでくれたのか、

            助かったよ」


海夢は優しくニコッとしながら、

            優しくそう言った、


「いいえ、お礼を言うのは私の方です、

  でもあんなこと、

     あんなことしてなんて頼んでない、」


ミラが珍しく声を荒げて言った


すると、海夢がミラの手を優しく握りニコッとして優しく言い返した


「俺の好きでやったんだ、頼まれたから、

  違うな、

頭に来たんだ、あの客にさ、、

  俺は殴られる事なんかよりな、

  ミラ、お前がさ、

  あの客の言う通りにする方が嫌だったんだよ

だから、頼まれてやった訳じゃない」


ミラは涙を溢して、


   「ごめんなさい、ごめんなさい、」


海夢に謝り続けた、


「だからさ、俺の好きでやったんだって、それにこう言う時は、

、、、、、、、、ごめんより


     ,,,,,,,ありがとう,,,,,,,


って一言言ってくれた方が俺は嬉しいぜ、

 だから、もう謝るのはやめろ、」


ピンっ、


海夢はミラのおでこにデコピンをして、

ニコッっと笑った、


ミラは涙を拭いて、少し顔を赤くして、

 見たことのない、最高の笑顔で 


     「・・・ありがと・・・」


海夢も、最高の笑顔で


  「・・・あぁ・・・」

と答えた、

会ったばかりで距離感のあった2人の間には、絆が生まれていた、


人と喋るのが、苦手で、家族以外には

心を打ち明けないミラ、海夢には心を打ち解け始めていた、


「そう言えばさ、あの後どうなったんだ、

          俺は気を失ったんだろ、」



「あの後、お客様は怒って出て行って、

  お母さんが他のお客様に、

            謝ってまわってた」



「そうだったのか、初日からデルさんに迷惑かけてしまったな、とりあえず謝りに行かないと、」



「わ、私も行く、、元はと言えば私の不注意から

始まった事だし、

海夢は私を助けてくれたんだから」



「そっか、じゃ一緒に行こ、」



「うん!」


顔を見合わせて笑いあった!

2人はとても、仲良くなっていた、



「そう言えばデルさんは、今どこにいるの、?」



「お母さんは、店をしめて、キッチン場で洗い物してると思う、、!」



「それじゃ、行こっか、」




「海夢は大丈夫なの顔まだ腫れてるし、」



ミラは傷を心配していた、


「もぅ、痛くないよ、ミラのおかげでな、

ほら、元気、元気、!」


  〔正直めちゃくちゃ痛い、

    表情一つ変えるだけで激痛が走る〕


ミラは照れたように顔を真っ赤にしてニコッとした、


  「そっか、じゃーついて来て、」


          ↓


キッチン場に行くと洗い物をしているデルさんがいた、



「デルさん、、お母さん、すいませんでした、」


2人は声を揃えて言った


「ミラから話は、聞いてるは、ありがとう、  

    店を守ってくれて、  

      ミラを守ってくれて、!」


デルさんは怒るどころか、笑顔でお礼をして来たのだ、


ミラと海夢は顔を見合わせて微笑んだ、



「それにしても、まさかミラがここまで、海夢に懐くなんてね、惚れちゃったか、」


からかってデルさんがそう言うと、


「お、お母さん、、」


ミラは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしている



   「冗談よ、」


こうして、長くも異世界ライフ1日目が終了した

明日から一体どうなるのか、

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