ミライよ、変われ。

Maz

第一章

4/12(Fri)

 今日は朝から心地よい風が吹いていた。「吉岡のバーカ!」と落書きされた机に突っ伏し、教室の窓から校庭で行われている体育の授業を眺めていた。


今日もいつもとかわらない一日を迎える...ハズだった。



 その日は運悪く、物理の小テストの回答を1つずつズレて書いてしまい、職員室まで練習プリントを取りに行った。その帰りの事、事務室前を通りかかったとき、に知らない制服の女子と目があった。その目は、どこか悲しい目をしていた。

SHR(ショートホームルーム)を終え、いつメン(いつものメンバー)と帰りの道中、その女の子の話になった。

「みっちゃん、その子かわいかった???」

「めっっっちゃ。」

みつ!これはいくしかねぇな!」

「みっくん彼女おらんし、いいんじゃね?」

「お前らなぁ…」

彼らは中学からずっと同じクラス、同じ野球部、同じ塾だ。呼び名も色々で、俺の下の名前の光啓を多様なあだ名で呼ぶ。反応した順から、誠也、俺、和一かずひろだ。

 4人が別れる十字路に着き、その話に区切りをつけた。

家につき、ただいま〜と呟いた後、手洗い、うがい、ヤ○ルトというルーティーンをこなす。相変わらずヤ○ルトは美味い。

制服から部屋着に着替え、総額12万円の自作PCの電源を入れる。アニメを見ながら課題を進め、それが終わると夕食、入浴、歯磨きを済ませ、ベッドに入り寝る。ふと、あの女の子の悲しそうな瞳が思い浮かんだ。何故、あんなに悲しそうなんだ…?と考えていると、いつしか眠りについていた。



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