六畳フォーク

あなたと暮らしたアパートは

六畳一間のワンルーム


シングルベッドに寄り添いながら

明日を夢見て抱き合った


朝から晩まで働きながら

二人の暮らしを支えてた


あなたはいつも部屋に一人で

絵を描きながら泣いていた


何がそんなに悲しいの?

何があなたを追い詰めたのよ


私はあなたのそばにいたい…


ただそれだけの小さな夢を

一体誰が奪ったの?





あなたがいないアパートは

六畳一間のワンルーム


一人きりだと何故だか急に

隙間だらけになったみたい


あなたの心もそうなのかしら

誰も埋めてはくれないの?


部屋に残ったあなたの絵には

二人の思い出 初夏の海


何がそんなに苦しいの?

何が心を押し潰したのよ


誰も癒してやれなかった…


絵の裏には小さな文字で

たった一言『さようなら』




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