ドラゴンに転生しました  ~今は最弱な俺の冒険記~

魂の炎

プロローグ

俺の名前は中井竜太郎。27歳独身の、そこら辺にいるようなサラリーマンだ。


今日も仕事を終えて家に帰ろうとした・・・・・・その時だった。







「なんだよ…あれ…」


そうしている間にも、割れ目は広がっていき…


が出てきた。


皆が知っている。ファンタジーにしか存在しないはずの生き物が。


「ガァァァァァァァアアア!!!」



「はぁ!?何でドラゴン!?」


一瞬「疲れてて幻覚が見えてんのかな…」とも思ったけど


「すげぇ!マジモンの龍だ!」


とか言ってるやつがいるので多分幻覚じゃないだろうが、冷静に考えてみてほしい。


ドラゴンっつーとゲームとかだと大体人を食い殺したりしてるよ…な?


「ガァァァァァァァアアア!!!」


火を噴くドラゴン。あちこちから聞こえてくる悲鳴。泣き叫ぶ子供の声。


「やべぇ!逃げないと!」


わけがわからない。

いつも道理だと思ったのに。

何が起こっている?

何でドラゴンが本当に存在するんだ?

いくら考えても答えは出ない。わからない。


がむしゃらに逃げていると背中に痛みが走った。


その場で倒れこむ。振り返ると、爪が血に濡れたドラゴンの姿。


逃げたくても、背中がえぐられていて、痛みで体が全く動かない


「はは…これで俺の人生も終わりか…」


欲を言うなら、せめてこんなおかしな死に方じゃなくて、もっと格好いい死に方がし

かったな。後童貞は卒業したかった。


ドラゴンの口から放たれたビームによって、おれはあっけなく意識を手放した。


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