第497話 機械も気分を変える

 機械がいつもと異なる挙動をすると、焦ってしまうことがありますが、機械だって変な動きをすることもあるさ、と思っておけば、そうした事態に遭遇しても、特別焦るようなことにならずに済むと思います。


 スマートフォンやパソコンが、人間以上にルールに忠実に動いているのは確かですが、この物理宇宙に存在している以上、その存在する環境に支配されていることに変わりはありません。つまり、人間やそのほかの動物と同じように、それ単体で、それだけのルールに則って動いているのではない。簡単な例でいえば、機械も常に空気に晒されていて、それが熱すぎると動きが鈍くなるし、反対に寒すぎても良くありません。動物が生きていくうえで温度というのが重要な要素であるのと同じように、それは機械にとっても重要です。


 演算処理を行う類の機械は、人間をモデルに作られているそうです。というよりも、我々は我々の考え方しかモデルにできないので、致し方なくそうするしかなかったといった方が正しいかもしれません。いずれにせよ、人間には気分屋なところがあるので、そうした性質が受け継がれていたとしても、それほどおかしいことではないでしょう。

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