第403話 「受験勉強はその後の人生で役に立たない」は本当かも
受験に役に立つことは、そのほかのことでは役に立たない。
当たり前の話だが、ショッキングな事実である。何しろ、現代の学生の多くは、受験をすることを前提に日々学習に励んでいるわけだから、それほど多くの時間を割いておいて、受験が終わったらもう役に立たないとなれば、嘆きたくもなる。
ある場面で役に立つことが、ほかの場面では役に立たないというのは、よくあることである。たとえば、テーブルマナーは、早食い競走では役に立たない(極端な例で可笑しいが)。しかし、もちろんその逆の場合もありえる。言語の構造を一般化して、数式に当て嵌めることができれば、英語と数学を関連させて学習することができる。
受験勉強の一貫として、速読とか、暗記とか、そうした奇抜な能力を磨くための訓練もするが、少なくとも、大学入学後にその能力が活かされる場面は少ないように思える。論文を読む際には、速く文章を読む能力など必要ないし、クイズサークルに入るのでもなければ、暗記をする必要もない。
大学生の中にも、未だに受験生のような人がいる。そういう人は、万年受験生として生きていくのではないかと想像して、寒気がする。
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