第338話 効率化は二の次

 何でもかんでも効率的にやろうとする必要はないと思う。効率的にやるにはそれなりの技術が必要であり、その技術を身につけるにはそれなりの時間が必要になる。この、時間が必要という部分が重要で、時間があれば大抵のことはできる。


 勉強をする場合、当然、効率的に進められる方が良い。自分にとって今一番必要な技能を見定め、そのために最適化された方法で学習できれば、それ以上のことはない。けれど、現実的にはそう上手くはいかない。大抵の場合、まずは勉強の仕方を学ぶところから初めなくてはならない。


 さて、そうした場合に求められるものは何かというと、やはり最終的には時間である。時間さえあれば、どのような手順で勉強を進めたら良いのか考えることもできるし、実際にそれを試すこともできる。効率化はそれからすれば良い。まずは充分な時間を確保して、色々試してみることが求められると個人的には考える。


 人間は、自分がそれについて知っていると思い込んでしまう生き物である。だから、自分がそれについて知らないことを知っていると、逆に思い込ませてしまうのが良い。無知の知というやつである。

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