第302話 目標は自分の内にぼんやりと

 有言実行が果たされないと周囲から白い目で見られるので、何も言わずに始めるのが良いと思われる。いうなれば、無言実行という感じである。


 何かを始めるときには目標を定めるわけだが、その目標は他人にも見える形で掲げると、より達成しやすくなるとされている。自分だけではなく他人からも気にされるから、要するに、他人に見られているという感覚が生じるからというのがその理由だが、そんなことをしなくても良いと個人的には思う。


 そもそも、目標を明確に定めることはしない方が良い。たとえば、テストで九十点をとることを目標にした場合、当然ながら、九十点に達しなければ目標は達成できなかったことになるが、九十点という数字に拘る意味は特にない。それに拘るからこそ目標は目標たりえるのかもしれないが、この例でいえば、九十点の方向に向かうことが重要なのであって、到達点がどこかということはあまり関係がない。


 目標は、初めの内はぼんやりとしたものを掲げておくだけで良いと思う。物事の進捗に応じて、徐々に鮮明度を上げていくのが良いのではないだろうか。

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