第265話 格好良さとギャグのギャップ

 格好良さを追求した作品も、ギャグを主軸にした作品も数多あるが、ギャグを本気で、つまりギャグのセンスを磨きに磨いたものが、特に面白いと思う。


 ギャグと言っても幅が広いが、たとえば、各所に色々なネタを散りばめるというのも、一つの手法だと思う。普通に見れば真剣なシーンなのだが、色々な所に色々とネタになるもの(たとえば、昔の作品で親しまれていた言葉や、現実に存在するものの語彙を入れ替えたもの)が入っているのを見つけると、これがけっこう面白い。さらには、戦闘シーンをありえないくらい大胆にやるというのも、また一つのギャグだと思う。大した理由で戦っているわけではない(ただの中高生同士の喧嘩とか)のだが、そのシーンをキレよく滅茶苦茶格好良く描くわけである。


 現実世界でダサいと思われているものをモチーフにして、それを使って格好良さを求めるというのも、一つの方法だと思う。仮面なんとかのモチーフは虫(特にバッタ)で、実際に見た目も格好良いとは言い切れないが、それでも動き出すと途端に格好良く見えるようになる。


 要するに、ギャップが大切だということである。ギャグと格好良さのギャップを意識して、作品を作るということである。

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