　関係のあるもの同士を結びつけるのは簡単だが、関係のないもの同士を結びつけるのは、案外難しい。

　マジカルバナナという言葉遊びがあるが、あれは、バナナといったら黄色、黄色といったらレモンというふうに、前に言ったものと関係のあるものを次の人が言わなくてはならないが、以前、友人がこれと真逆の遊びをしていた。つまり、次の人は、前に言ったものと関係のないものを言わなくてはならない。たとえば、バナナといったら机とか、黄色といったらリンゴとか、そういう感じである。

　関係のないもの同士を結びつけるのは、閃きや発想の典型的なプロセスである。慣れていない人は、関係のあるもの同士を結びつけることしかできないが、関係のないもの同士を結びつけられる能力のある人が、世に新しいものを提供しているように思える。スマートフォンにはカメラ機能も備わっているが、電話とカメラでは本来何の関係もない。それを結びつけたから、利便性が高まって、今ではスマートフォンがカメラに匹敵するほど撮影機器として使われるようになったのではないだろうか。

　関係のないもの同士を結びつける能力は、勉強を有利に進めるためにも役に立つ。