第154話 非常に興味深いメタ構造
メタ構造というものが、個人的にだが、面白いと感じる。
メタ構造とは、自身が自身によって規定される、みたいな状態のことである(ほかにもっと上手い説明の仕方があるのだろうが、自分にはこれ以上は思いつかなかった)。たとえば、「言語を使って、言語について説明する」という場合、後者の「言語」には前者の「言語」も含まれている。両者はほとんど等しいものだが、少しだけ上下関係をずらして、自己を自己を使って示す、みたいな感じだろうか。
このメタ構造は、創作物にも多く使われる。ミステリードラマの探偵が、突然カメラに向かって、「皆さんも一緒に考えてみましょう」などという台詞を口にするのがそれで、この場合、この探偵は創作物の世界の住人であるにも関わらず、こちら側の世界、つまり視聴者が存在する現実世界をも知っている。本来ならありえないことだが、そういう演出方法として利用できるというのが、自分としては非常に面白く感じる。
ここで注意したいのは、面白く感じる理由について考えるのを、面白いと感じる人は、実は面白くないということである(冗談)。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます