第153話 偶然を求めて行動

 先のことばかり考えて躊躇するよりも、とりあえず始めてみる方が良いときもある。


 自分も含めて、多くの人が趣味を一つや二つに絞っているみたいだが、そこには、今からこれを始めても時間がかかるし、最後までやりきれないかもしれないからやめておこう、という判断が存在しているように思える。しかしながら、今始めなければ、当然未来の自分もそれを経験していないわけで、それなら、どうなるか分からなくても、今から始めるだけ始めた方が良いのではないか、とも考えられる。


 打算的な判断をもとに行動するよりも、偶発性を求めて行動した方が良い、ということになるが、偶発性、つまりたまたま起こるチャンスを自分のものにするためには、とりあえず目の前にあるものを一つずつ試していくしかない。沢山のものに触れれば、その内の多くは自分にとってはプラスに作用しないだろうが、残りのいくつかは、プラスに作用する可能性を秘めている。


 書店に赴いて、じっくり考えてから本を買うよりも、そのとき偶然目を引かれたものを買ってしまった方が、判断にも時間がかからず、自分の知らなかった世界を知るきっかけになる。

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