第34話 友達は数人しか作れない
友達が百人できたら良いな、みたいな歌があるが、そんなに友達がいたら大変である。
人間が深い絆を結べるのは数人に限られる、とする学説(のようなもの)が存在するが、それは経験的にもそうだと感じる。仮に実際に百人友達を作ったとしても、そのすべての人と同等の関係を築くのは不可能だろう。絶対的に頼れる友達が数人いるだけで、残りのほとんどはもはや友達とは呼べないと思う。それは友達ではなくただの知り合いである。
しかしながら、SNSが発達したことで、この「知り合い」を簡単に増やせるようになった。彼らは知り合いなのだから、それほど深い絆で結ばれているわけではないが、それでも、自分が投稿した内容にポジティブな返答をしてもらったりすると、そこに想像以上に深い絆が存在するように錯覚してしまう。特に文字情報ではその傾向が高くなる。表情や音声がまったく伝わらないから、文字で書かれた内容がすべてだと思い込んでしまう。SNSの中だけの話なら良いが、現実の世界にもそのような思い込みを持ち込まないか、と不安になる。
友達は百人もいらない。一人か二人で充分である。
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