第29話 百害あって一利なしはありえない
煙草は百害あって一利なし、と言われることがあるが、それは違うだろうと思う。もし、本当に百害しかないのなら、誰も吸わないはずである。つまり、何らかの利があるから吸う人がいる。この認識を誤ってしまうと、ほかの場面でも勘違いをしてしまいかねない(もちろん、これは一種の諺みたいなものだから、分かりやすくするためにそういう表現にしている、ということは承知している)。
煙草を吸って得られる利とは、ニコチンを摂取することで気分が爽快になる、というものである。つまり、快楽を得るために吸っている。それだけの簡単な話である。これはどんなものにもいえることで、太ってしまう、と分かっていながらもお菓子を食べてしまったり、明日起きられなくなる、と分かっていながらも夜更ししてしまったり、というのと同じである。利や得というと、何らかの形のあるものが想像されることが多いが、実はそうでないものの方が多い傾向にある(と私は認識している)。簡単に言えば、気持ちが良くなる、というのが最大にして最強の利なのである。
煙草を吸うと、様々な病気にかかりやすくなる、ということを知っていながらも、気持ちが良くなることを優先するのなら、それはそれで良い。煙草だけピックアップするのはおかしい。ただし、煙草を吸うときは、周りの人に配慮する必要がある。
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