第24話 抽象化は非常に役に立つ

 物事を完璧にこなそうとするのではなく、なるべくそちらの方向に向かうようにすることが、何をするにおいても重要だと思う。


 たとえば、勉強しようと思って、一日何ページずつ問題週を解く、と決めても、それを達成するのは難しい。できないとは言わないが、最初の内は平気でも、段々とやるのが億劫になってくるだろう。そこで、一日何ページずつ解く、と決めたら、この目標をぼんやりとした抽象的なものに変えると良い。一日五ページずつ解く、と決めたのなら、頭の中に五ページという具体的な像を思い浮かべたあと、今度はそれをぼんやりとした紙の束に変換する。こうすることで、この紙の束さえ攻略すれば良い、という考え方にシフトできる。具体的な「五」という数ではなく、なんとなくこのくらい、という抽象的な量に変える、という意味である。


 この「抽象化する」ということだが、日常の色々な場面で大変役に立つ。読んだ本の内容をすべて覚えることはできないから、その本の表紙の色とタイトルを頭の中でリンクさせて、なんとなく雰囲気で覚えておく、ということをすると、それなりに読んで得たことが記憶として保存されやすくなる(と筆者は感じている)。


 お試しあれ。

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