生活全般クエスト専門冒険者
*Lain Craword*
プロローグ
魔王戦 (篠崎悠輝 レイ・アルヴァーン視点)
まえがき
始めて小説を書いたので至らぬ点も多々あると思いますがご指摘をしていただければ幸いです。Twitterのほうのフォロー本作のフォローとレビューの程を賜れますようお願い申し上げます。まえがき失礼いたしました。
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ここは魔王城、目の前には、人々を苦しめる災厄の象徴である魔王がいる。でも
怯えることはない。なぜなら俺には家族同然の仲間がいる。『勇者』の山下 晴喜
『聖女』の宮本 鈴音 『剣聖』の竹内 拓哉 『槍聖』の木山 日和 『弓聖』
の斎藤 桃花がいる。異世界召喚されたあの日から苦楽を共にし、同じ釜の飯を食
べた仲だ。たとえ何があろうとこいつらだけは絶対に生きて帰す。魔王を討伐でき
なくても。例え俺が犠牲になろうとも。
「悠輝あんま気を背負うなよ。みんなで帰るぞ。誰一人かけることなくな」
晴喜が朗らかに笑いながら声をかけてきた。すると鈴音が「悠輝君顔に出てるよ
逃げろって言っても私は絶対残るからね。」と言ってきた。
そこまで顔に出ているだろうか。まあその時になったら転移魔法をかけるから問題
ないけどな。
「おい、人間の分際で我の前に来るとはほめてやろう。」
「あっ魔王忘れてた~wwよーし狩りの時間ですね。」
日和、魔王に対して狩りって怖すぎでしょ。まあ怖いって言ったら怒るから言わな
いけど。見た目は黒髪高めのポニーテール茶目スタイルはスレンダーで美人だけど
言葉遣いとたまに怖いことを言うのが玉に傷だな。
「日和怖すぎ。俺嫁取るなら優しい娘にしよう。」
「無理無理絶対ない拓哉には一生嫁はできるわけないでしょ。」
拓哉には悪いが俺もそう思う。まず会った女の娘に全員声をかけるのはやめたほう
がいいと思う。そういう俺もあまりモテないが。
「日和ちゃん、拓哉くん、それくらいにしたほうがいいよ。魔王さんが困ってる
よ。」
魔王にも気を遣う桃花優しすぎ。しかも茶髪でショートボムにクリっとした目に
スタイルは男なら必ず二度見してしまうような大きな双山普通にかわいい。
「「は~い」」
「みんな最後の一勝負頑張ろう!」
「「「「「オー」」」」」
リーダーである晴喜の一声で全員がまとまった。さすがイケメンさらにカリスマ性
を兼ねそろえたハイスペック男である。
「かかってこい人間ども格の違いを教えてやる。」
* * * * * * * * * * * * * * * * * * *
「鈴音回復魔法を晴喜に頼む。」
晴喜あいつ瀕死なのに無理して戦ってやがる。
「ごめん・・・もう私・・・魔力がないの・・・」
鈴音が泣きながらそう言った。
やばい。多分このまま戦えば全員死ぬかもしれない。いや確実に全滅するそれだけ
は避けなければいけない。もうあの手しかない。
「みんな逃げろ。俺が今から転移魔法を使う。王都に向けて飛ばす。俺が殿をす
る。全滅したらだめだけど俺なら何人かの魔法使いで穴埋めできる。俺はただの複
数の魔法を使えるだけの奴だけどみんなは違うだから逃げてくれ。頼む。」
俺もほんとは死にたくない。でもみんなが生きて逃げてくれたらいつか魔王を倒し
てくれる。みんなが死ななくてよくなるかもしれない。なら俺の命ぐらい捨ててや
る。俺の数少ない大事な友人のためなら。
「何言ってるんだよバカ悠輝。逃げれる分けねえじゃねえか。お前は俺の友人なん
だぞ。しかもお前を置いて逃げたらただでもモテねえのにもっとモテなくなるだ
ろ。賢者ならそこらへんちゃんと考えろよな。」
「拓哉の言うとおりだよ。というか俺勇者だけどお前より役立たずだぞ。お前が死
んだら多分いや絶対魔王なんて倒せはしない。」
「拓哉に賛成するのは癪だけど悠輝あんた死んだらダメだから。殿なんてあんた頭
狂ったの?」
「大丈夫みんなで一緒なら何とかなるよ。だって今までもそうしてきたし、これか
らもでしょ。」
「今魔力なくなって迷惑かけてるのは私だけど・・・私悠輝君に生きてほしい。」
分かってるよ。それくらいそれでもどうしようもできないんだよ。
「分かってるよ。でも・・・みんなに・・・生きて・・・帰って・・・ほしいんだ。」
なんでだろか。みんなの姿がよく見えない。最後なのにしっかり見ておかないと、
もう見れないのに。
「泣いてるじゃないか。別に死んだっていいんじゃないみんなの一緒なら。」
「確かにね、そういえば心中だっけ?昔流行ったんだっけ。いいね。やりましょ
心中楽しそうじゃない。」
何言ってるんだ晴喜と日和は。しかも心中って愛し合ってる人がこの世では結ばれ
ないからあの世で結ばれるためにやるものじゃなかったっけ。
「日和ちゃん、たぶんこれ心中にならないと思う。」
「いいじゃん。桃花細かいことは。」
「みんなで心中いいかも・・・」
鈴音まで何を言ってるんだろう。
「まあとりあえず最後まで力いっぱい頑張るしかないでしょ。死んだら死んだで心
中ということでいいんじゃない。」
「そうだな。最後も一緒っていい友情じゃないか。泣けるぜ!!」
「バカ拓哉も言っているんだし最後まで抗いますか。」
「バカは余計だ。」
「悠輝、多分悠輝はいろんなことを考えていってくれてると思う。でもさ一つ見落
としてることがあるよ。」
見落としてる?何をだ?いろんな可能性を考えたはずだ。晴喜は何を言っているん
だ。何を俺が見落としているというのだ。
「分からないって感じの顔をしているね~」
「絶対悠輝にはわからんだろうな。」
「悠輝くんは優しすぎますから。」
「悠輝君気づいてほしいな。」
「「「「「俺(私)たちの気持ちを」」」」」
みんな・・・ありがとう。分かったよ。最後まで一緒に抗おう。みんな一緒だ。
「やっと気づいたって感じの顔じゃねえか。」
「気づくのが遅いのよ。ほんとに賢者なのかしら。」
「じゃあ最後の足掻きをさせてもらいますか魔王さんよ。」
ああみんな一緒で最後に一つ足掻きをさせてもらいますか。
「というかさぁー魔王って討伐しなきゃダメかな?」
日和が疑問気にみんなに問いかけてきた。
「どいうことだ日和?魔王を討伐しなければ民が苦しみ続けるんだ。だから討伐し
に来たんだろ。俺たちは。」
拓哉の言うとおりだ。討伐しなくていいなら命を失う危険がある魔王討伐なんて行
わない。実際今命を失う危機にさらされているのだから。
「いや~だからさ討伐じゃなくて封印とかはダメなわけ?封印なら今からでもなん
とかなるんじゃない?今『賢者』様は私たちを王都まで飛ばすだけの魔力が残って
いるから封印ぐらいできるんじゃない?そしたら私たちの勝ちでしょ。」
日和の言う通りだ。封印なら今の状況でもできる。しかも魔力は残っている。でも
封印魔法は適性が・・・いや適性がなくても何とかしなくては何と言ったって俺は
『賢者』なんだから。できるかではなくてやるんだ。
「確かに日和の言うとおりだ。できるか悠輝?」
晴喜それは愚問だな。
「絶対やってやる。一瞬魔王の動きを止めてくれ。頼む。」
「おう」 「余裕ね」 「はい」 「私は何もできないけど応援します。」
「任せろなんたって俺は『勇者』だからな。一瞬動きを止めるじゃなくて倒しちま
うかもしれないけどそれでもいいならな!」
頼りになる仲間たちだ。適性はないけど思いっきり魔力を集めたらできるはずだ。
晴喜は聖剣を構え、拓哉は崩龍剣を構え、日和は青竜槍を構え、桃花は紅火鳥弓を
構え、鈴音は杖をペンライトのように構え、そして悠輝は杖に魔力を込めた。
「
「
「
「
「頑張れ~みんな!!」
みんな最後の力を振り絞って時間を稼いでくれている。絶対に成功させなければ。
イメージはメビウスの輪。どれだけ進もうとも、裏が表になり表が裏になる絶対に
抜け出すことができない無限の回廊。
「悠輝いまだ!」
晴喜から合図がきた。今この瞬間に俺のすべてをかける。
「
「人間如きに我が屈すると思うな!
俺の魔法と魔王の魔法が拮抗している。だめだ魔力が足りない。このままだと・・
「「「「「いけ~悠輝!」」」」」
「悪いな魔王。多分、俺一人だったら勝てなかっただろう。」
「だけどな・・・」
今この胸にあふれる気持ち。この温かさ。これが俺を強くする。
「俺には、かけがえのない仲間たちがいる。だから俺は負けないんだよ!」
魔王、お前は一人で戦ってきた。だから俺たちには勝てない。仲間は人を強くす
る。思いは人を後押しする。
「魔王、永久に眠れ。」
「人間、この封印を必ず破り貴様殺しに行く。それまでせいぜい残りの人生を楽し
んでおけ、必ず、必ず、お前やる。覚えておけ!」
魔王はそう言って俺の魔法に飲まれていった。
安堵を覚えると急に全身に痛みが走った。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
「▲〇□▲✖□▲〇✖〇□✖▲」
拓哉が何か言っているが聞こえない。平衡感覚がなくなってきた。
背中が冷たい。みんなが駆け寄てくる。ここで俺の意識は途切れた・・・
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