第66話 旅行した。②


 旅行は全てほのぼの回です。


 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾



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 俺達は箱根神社へと向かった。箱根神社は少し山の中へと歩がなければならない。入り口のあたりに立派な鳥居があり、荘厳な雰囲気を漂わせる。


 10分ほど山を登ると本殿が見えてきた。観光客がたくさんおり、人気スポットであることを窺わせる。


 看板に箱根神社の御利益について書かれている。健康、商売、恋愛など様々な御利益があるらしい。


 まあ俺は健康について祈願しないとな……


 俺達は鈴を鳴らしてお賽銭箱へお金を入れた。


 そして二礼二拍手一礼をし、それぞれの願いを祈願した。


『彩は何を願ったんだ?』


『えっと…… それは内緒……』


『えっ!? なんで? ドラマ成功しますようにとかじゃなくて?』


『それは確かに成功して欲しいけど、1番叶えたい願いじゃないからね。』


『何だよ、教えてくれたって良いじゃん……』


『まあ口に出すと叶わなくなるって言うし、叶ってから教えることにするよ。康太君は何願ったの?』


『そりゃ、入院してたから健康についてだよ。周りに迷惑かけてたしな。』


『そっか…… 早く治さなきゃね!』


 彩は少し顔から残念な感じを漂わせていた。それが何故だか俺にはわからないけど。


 本殿から少し離れた場所に売り場があり、そこで御神籤が引けるらしい。少し運試しでもやってみたいな。


『なあ、せっかくだし御神籤引かないか?』


『良いね!行こう行こう!』


 俺達はそれぞれ200円ずつ払い、御神籤を引いた。


 俺は出てきた番号の紙を貰い中身を確かめた。


 結果は小吉だった。可も無く不可も無くって言う感じだな。


 健康運に関しては気をつけるべしか。恋愛運は……良い縁は案外身近にあるか。金運は勤勉に働けば問題なしか。


 まあ気休め程度にアドバイスに従うか。


 彩はどうだったんだろう? さっきから何か嬉しそうなんだけど。



『彩はどうだったんだ?』


『見てみて!中吉だったよ!』


『まあ良い方か。それで内容はどんな感じなんだ?』


『何と恋愛運が近いうちに結婚出来るだろうだって!』


『いや、まあな。一応俺達結婚してるだろ……』


『違うよ!これはあくまで偽装!本物の結婚が出来るって!』


『まあ良かったな。廣瀬が別れてくれるって事だろ?なんだかんだ誠実な奴なのかもな。』


『そうじゃないのに……』


『何が違うんだ……?』


『いや、何もないよ? でも仕事運だけ悪いのが気になる……』


『えっと…… 思いがけない事が起こる、注意すべしか。まあ芸能界だからハプニングは付き物だろ。気にすんなよ。』


『ありがとう、何かあったら康太君が慰めてね?』


『話ぐらいならいつでも聞いてやるからな。それじゃあ紙結ぶか。』


 俺達は御神籤を結んで、山を降りて行った。彩が高くはないがヒールで危ないので降りる時は手を繋いで降りた。そろそろこういうのにも慣れてきたが、彩は未だに顔を真っ赤にする…… そろそろ慣れてくれないと俺も恥ずかしい。


 そして俺達はまた遊覧船で元の場所へ戻って車で旅館へと向かった。彩がナビを設定してくれ、15分ほど運転したら着くほどの距離だった。


 旅館は強羅温泉街にあった。着いて見てみると、とてつもなく趣があり、かつ高級な旅館だった。


 駐車場に車を停めて、エントランスに入るととてつもなく広く、どこかのお城のようなレベルであった。


 予約は彩がしていたので手続きも彩がした。なんでも離れを予約したらしい。15万は下らないだろう……


 彩が俺を手招きしたのでレセプションへ向かうと、夜の料理を選んでいるようだった。


『康太君はどのコースを何時に食べたい?』


『んー、やっぱり旅館だし懐石がいいかな。時間は彩に任せるよ。』


『そうだね、懐石料理を19時ぐらいで大丈夫?』


『うん、大丈夫だよ。ありがとう。』


『それじゃあ懐石料理を19時にお願いします。』


『はい、かしこまりました。それでは離れまで案内いたしますのでお荷物をお預けください。』


 従業員の方に荷物を預けて離れへと向かった。廊下から見える日本庭園がすごく立派で見ているだけで心が癒される。それに外へ出ると鹿威しの音や虫の音、それに少しひんやりとした空気が五感を刺激してくれる。都会では経験が出来ないような自然だった。


 そして暫く歩いて離れに着いた。日本庭園も離れと共同で柵で区切られており、自分達のパーソナルスペースらしい。何と贅沢な作りなんだ……


『こちらが美川様がお泊まりになる離れで御座います。あちらには家族風呂として露天風呂を併設しております。それでは失礼いたします。』


 露天風呂は檜で出来ており、タワマンのジャグジーとは違い風情という良さがある。これは中々に良い旅館だ。


『どう、康太君? 気に入ってくれた?』


『ああ、めちゃくちゃ良いよ。でも高かったんじゃないか?』


『私はこう見えても国民的女優なんです。これくらいヘッチャラです。』


『まあそうだな、ありがとう。』


『へへへ、どういたしまして!』


 俺達は早速和室に座ってゆっくりと寛ぎ始めた。他にも部屋が2つもあるらしい。


『ねえ、康太君。浴衣に着替えて温泉街を少し歩かない?』


『それも良いな。それじゃあ着替えるか。』


 俺は彩とは違う部屋に行って浴衣へ着替えた。彩も着替え終わったらしく、そちらの部屋へ入った。


 彩は髪を後ろで結い、うなじを見せるような髪型になっていた。また浴衣が和の雰囲気を醸し出しており、いつもの女優の美川彩とは違った雰囲気になっていて、こちらもすごく美しかった……


『どう? 似合ってる?』


『あ、ああ…… いつもと雰囲気が違うけどこっちもすごく綺麗だな。』


『ありがとう!それじゃあ行こっか!あ、浴衣で歩くと危ないから腕を組ませてもらうね?』


『それはそれで危ないんじゃないか?』


『そんな事無いよ?こっちの方が安全だもん。』


 彩は言うことを聞かずに腕を組んできた。浴衣のせいかほとんどダイレクトで彩の身体の感触が伝わってくる……これはかなり心臓に悪い……


 そうして俺達は腕を組みながら強羅温泉街へと向かった。



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 ごめんなさい、新作の方なんですがレポートが怒涛のようにきてしまい今日まで更新出来ません…… 土曜日から書けるように頑張りますm(__)m



 こちらの作品は更新頑張りますので、星とフォローでの応援よろしくお願いします(●´ω`●)

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