第51話 side 美川彩



 来週から出来れば2本投稿を復活させようと思ってます。ただここ数日は就職活動疲れのため、1本投稿で時間は不定になりますがお付き合いください。


 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


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 私はめちゃくちゃ今日が楽しみだった。久々の休みだし、何より康太君の同僚をもてなせるってだけでなんか新婚気分だった。


 私は家の掃除をやって、康太君には主に料理をやってもらった。


 今日はピザを作るらしい。焼き始めてからすごく部屋に良い香りが漂ってくる!


 するとRINEで美玲から康太君に今日家に来ても良いかと連絡があったらしい。


 美玲も来るなら尚更楽しい会になりそうだったのでもちろんOKだ!なんならみんなも喜ぶんじゃないかな?


 そうして美玲が来て、康太君はみんなを迎えに行った。


『彩さ、少しは気持ちの変化はあった?』


 美玲は康太君が家を出たらすぐに私に話しかけてきた。


『ん、ちょっとね。やっぱり康太君が良い人だからさ。この間妹が来ている時にデートはしたよ。』


『え、そうなの? どうだったの?』


『妹に仕組まれたデートだったけどね、やっぱり楽しかった。すごく良い気晴らしだったよ。』


『そっか、良かった。彩さ、前より良い顔になってるよ。』


『ん?どういうこと?』


『笑顔が増えてるってことかな。前よりも辛いことが減って幸せなことが増えたってことじゃない?』


『ん〜、まあ確かに2人で暮らし始めてから孤独に感じることはないかな。』


『そういう事を聞いてるわけじゃないだけど…。まあ良いや。康太は大切にしなよ。あんな良い人中々いないよ?』


『それは偽装結婚してるわけだから当たり前だよ。失礼な事なんて出来ないよ。』


『もう、だからそういう事じゃないの!』


 するとインターホンが鳴った。康太君達が帰ってきたみたいだ。私は話題から逃げるためにも急いでドアを開けに行った。


 私はみんなを出迎えてピザの焼け具合などを見に行った。美玲と話しているうちにいい焼き加減になってた。私は康太君に後は任せた。流石にピザはできないからね…。


 そうしてみんなで一緒に昼ご飯を食べた。


 みんなで食べるご飯はとても楽しいし、美玲がいる事で康太君の同僚も嬉しそうだった。


 途中で危ない質問を聞かれたけど、持ち前の演技力で切り抜けたわ、多分…。


 ただ康太君がフォローしてくれたおかげだけど。


 でもそれが契機で王様ゲームをする流れになってしまった。いや、私のせいかな? あんまり酔っ払って覚えてないや。


 王様ゲームでは康太君と手を繋いだり、ハグをしたりした。アルコールのせいか恥ずかしいのかわからないけど身体がめちゃくちゃ熱くなってた。


 そして早乙女さんが王様になった時、とんでもない指令が出された。


 康太君とキスという指令だ。


 これは流石に出来ない…。早乙女さんは康太君のことが好きだと思う。でもしなきゃ偽装結婚がバレる…。


 私的には康太君とすることは問題無いんだけどね。


 ん?なんで嫌じゃないんだろう…。まあ康太君が良い人だからか…。


 ちょっと色んな事を考えてたら意識がとんでたみたいだった。


 早乙女さんには申し訳なかったけれど、私は康太君とキスをした。


 なんだろう。周りに見られてるのにすごく幸せな気分だった。でもすぐに康太君が唇を離してしまったけれど。


 そしたらすぐに私は美玲に腕を引っ張られながら部屋に連れて行かれた。


『彩…どうしちゃったの…?』


『ん? 何もないよ?』


『なんで彩、康太にキスしたの!? もう気持ち変わったの?』


『いや、そういう事じゃないけど…。場の雰囲気だよ。』


『でも彩には彼氏がいるわけじゃん。それを置いておいてキスをするってもうそういう事じゃん。康太にも失礼になるよ。』


『でも偽装結婚がバレるよりはマシでしょ?』


 するとドアの外で少し音がした。まあ多分気のせいかな。


『それはそうでも、気持ちが固まってないのにあんな事しちゃダメだって言ってるの!』


『うん…。それはそうだと思う…。』


『で、本当のところはどうなの?』


『え?どういう事?』


『彩の本当の気持ちを教えて。』


『まだ正直わからない…。私は康太君は好きだよ。でもそれが恋愛感情なのかはわからない…。』


『じゃあ廣瀬のことはどう思ってるの?』


『そういえば最近考えることが減っていたかな…。康太君のことばかり考えてた気がする…。』


『それはね、そういう事だよ。言わなくてもわかるでしょ。』


『うん。でもまだ本当にわからない…。キスみたいな事はもうしないけど、これから過ごしていく中で雄大さんか康太君のどちらに私の気持ちがあるのか判断するよ…。』


『ん、わかった。気持ちが固まってないのにキスとかするのはもうダメだからな。康太に悪いだろ?それじゃあリビングに帰ろっか。』


『わかった…。』


 私はリビングに帰った。まともに康太君の顔を見れなかった…。


 みんなが帰ってきて康太君からは謝られた。キスをしたのは康太君からだったけど、認めたのは私だ。康太君は何も悪くない。それに…


 私は自分の気持ちを正直に小さな声で伝えてすぐに部屋に帰った。敬語になっていたのは反省してる。距離感感じるだろうし。


 ただ少し気持ちの整理をしたかった。美玲にはああ言ったけど、これから偽装結婚をする中で好きになったらダメだ。


 康太君も一緒に暮らしにくいだろうし、早乙女さんにも悪い。それに私には雄大さんがいる。


 私は今までと同じように過ごしていく事を改めて決心して部屋を出た。


 ただ今日の出来事は暫く忘れられないと思っていた。


 

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 来週から新作を書き始め、再来週あたりに投稿していこうと考えています。良ければ見てくれると嬉しいです。


 最後に星とフォローのほどよろしくお願いします(●´ω`●)

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