第5話 事情を説明された。


 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾



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 とてつもない爆弾発言をされた……


 こんな俺に国民的女優である美川彩の偽婚約者役が務まる訳がないし、これからどうやって生きていけばいいんだよ……


 仕事や人間関係にも影響してくるぞ……


『偽婚約者!!!??? そんなの無理ですよ!』


『児島君がそう言うのも無理はない。まず理解が追いつかないだろうから、一から美川の方から説明させよう。よろしく頼む。』


『児島さん、すみません。私から説明します。』


 美川さんはふぅーと溜息を吐き、説明し始めた。


『昨日の事故の時、私の席の隣に男性が座っていたのは覚えていますか?』


『はい、確かその方が美川さんの彼氏だとおっしゃってましたよね?』


『そうなんです。実は、彼は大日本放送というメディアの社長の息子なんです。私が彼とお付き合いし始めたのはデビューする前の大学生の時なんです。


 彼とは所属するゼミが同じでした。1つ上の先輩で少し憧れていた部分もありました。ただ私は容姿のせいか、同性を中心に避けられていたんです。正直醜いような事もされました。いじめに近かったのかもしれません。そうした状況を救ってくれたのが彼でした。


 そこから私達は付き合い始めました。今では付き合って6年になります。付き合って1年が経った頃に、彼からの紹介でこちらの事務所にスカウトされました。そして今の女優としての美川彩があります。


 ただ彼は大企業の創業者の息子であるため、昨年に親にお見合いをさせられて婚約者がいる状況になってしまったのです。これがバレてしまうと彼の企業のスポンサーにも影響してしまいます。また芸能事務所と放送局の癒着を疑われかねないので公表出来ないんです。


 こうした状況でも私達は付き合い続けていますが、週刊誌が少し嗅ぎつけてしまい、先日私達は追跡をされていました。


 この事態を収めるために、今日の朝に彼から提案がありました。


『先日私達を救ってくれた彼と一時的に結婚したことにしてくれないか。』と。


 もちろん私は最初は拒みましたが、彼が1年間偽装結婚をすることで、彼はその間に婚約者とも別れることが出来、また週刊誌も巻けると言ったんです。


 そのため児島さんに1年間偽婚約者をお願いしたいんです。


 彼からその対価として5000万円を頂いています。


 とても身勝手なお願いというのは重々承知しています。児島さんの生活を大幅に変えてしまいますから……


 それでもどうかお願い出来ませんか?』


 とてつもなく重い話をされた……


 でも正直なところ、この状況で1番辛いのは彼女だと思う。偽装結婚とは言え、1年という間も昨日会ったばかりの見知らぬ男と結婚させられるんだ。


 彼女は話し合いの間ずっと気を塞いでしまっている。テレビで見る華やかなイメージとはかけ離れてしまっている。


 俺はもちろん出来ることなら彼女を助けたい。ただ少しばかり怖気づいてしまっている。こんな自分で良いのかと。またこれからどうやって暮らしていけばいいんだろうかと。


 しかし俺は少しばかり考えてこう言った。彼女を助けるために。


『わかりました、偽婚約者役を引き受けます。ただ対価は要りません。』と。


 そうして俺はこの日から偽装結婚への道を進み始めたのであった……


  

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