第15話 地球儀

フリマで叩き売りされていた古い地球儀。

懐かしい、と、使う予定もないのに買ってしまった。

コーヒーを片手にくつろぎながら、空いた手でカラカラと回す。

ちょろり。

赤道に沿って隙間が開き、ヤドカリのように人の指先が這い出た。

慌てて止めると、

するり。

と中に戻っていった。

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