第14話 道迷い

暗闇に爛々と光が二つ。

まるで頭が人の背ほどもある猫が、獲物を待ち伏せているようだ。

息を殺し歩み寄ると、提灯だった。

痩せぎすの男が二人、左右対称に提灯を掲げて立っている。

ほっとして駆け寄れば、二人そろってにたりと笑い。

口が耳まで裂けて見えた瞬間、ふっと灯りがかき消えた。

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