侍伝説‼︎〜現代の侍が異世界で活躍する！〜

@kuen0314

　－－－－－－－異世界イニエスタ

　「ここは？」

　気づけば、俺は広大な草原に立っていた。

　「どうやら刀理様の言う異世界みたいね。」

　右隣にいるのは、義理の姉。

　「へぇ〜、ここが異世界か。悪くないね。むしろいいかも。」

　「これからどうする？」

　そして、左隣には幼馴染がいる。

　「とりあえず、街を探そっか。」

　そう言いながら俺は少し前のことを思い出す。

　－－－－－－－現実世界日本

　俺は、玖珂刀真（くがとうま）。１５歳でどこにでもいるような男子中学生。いや、もうすぐ高校生になる。なんせ、卒業したからだ。そんな俺には、唯一他人とは違うものがあった。それは、武士、侍であるということ。玖珂家は江戸時代よりも前から武士の家系であり、それは現代まで続いている。だが、他の人は知らない。知っているのは国と警察ぐらいなものだ。それは何故か。他の人が知れば、邪に力を求める者が入門してくる可能性があるからだ。故に、その事実は伏せられている。まあ、家は古風だし、敷地もでかいから不審に思うやつはいるかもしれないけど。

　さて、今日は高校入学式の前日。その日は、父・刀理に「重大なことがある」と言われ、これまたでかい庭に呼び出されていた。当然、内容は知らされていない。どうせ、またなんか話を聞かされるか特別な稽古をつけさせられるんだろうと思っていた。

　－－この時までは。