本当は両想いだけどあと一歩が踏み出せない男女のゆる~い日常
@1ya12ma2to
どうしてこうなった…
「疲れた…」
俺は今日の授業が終わった後、すぐに直帰してきた。
HRが終わった後のクラス内は、どこに遊びに行くだの、部活に行こうだの色々な話題が飛び交っていた。
ああ、俺?そんな会話したことは一度もないが?………なんか悲しくなってきた……
まあいい、今日は久しぶりに某大乱闘ゲームを
やりたかったので急いで帰ってきた。
普通の学生なら別に急がなくてもゲームなどは出来るだろう。
そう、普通の学生ならばな…
俺が早速準備しようとすると………………
「お邪魔しま~す!!」
「お前また来たのかよ……」
くそ、今日も来やがったか。
元気な声でそう言って俺の部屋に勝手に入ってきたのは、俺が通う学校では知らない奴がいないほどの有名人 佐久美谷 未久 である。
「お!そのゲームやるの?!私もやるやる!」
「ちょ、おい待て、勝手にとるな!」
なんでそんな奴が俺の部屋に来ているのかを説明すると長くなるが聞いてもらおう。
□○♡□○♡□○♡□○♡
俺はこの女……佐久美谷未久とは高校で知り合ったのではなく、もともと中学校も同じだった。だが、あいつの容姿は中学の頃からずば抜けていたので中学でも男女問わず人気だった。
その頃の俺は、陰よりの学生だったので関わることはないだろうと思っていたのだが、ある日屋上で放課後を過ごしていたらいきなり、
『僕と付き合ってください!』
告白が行われた。ばれないように誰が来ているか確認すると、同学年の男子と佐久美谷未久がいた。だが、この告白を佐久美谷未久は、
『ごめんなさい…』
と、断ったのである。
これだけだと何にもないと思うだろう?
これだけじゃ終わらなかったんだよ。
『くそ、ちょっとかわいいからって調子に
乗りやがって!』
『きゃっ!』
何を思ったのか突然男子生徒が佐久美谷未久に手を上げようとしたのである。
頭より体が先に動いていた。
気づくと俺は、男子生徒を突き飛ばし馬乗りになっていた。
二人はいきなりのことで放心状態になっていたが、俺がすぐに佐久美谷未久に先生を呼ぶように伝えたので事は意外と静かに収まった。
その後からだったな。あの女と関わり始めたのは。
とまあ、こんな感じだ。
うん?これだけじゃ家に来ている理由がわからないって?まあそれは追々話すとしよう。
□○♡□○♡□♡○□○♡
「あ、周斗私のアイテム取らないでよっ!」
「ふん、俺に勝とうなど百年早い!
家に帰って練習するんだな!」
「私貴方みたいに暇じゃないの。
今日も何人の人に放課後誘われたか
分かる?この時点で貴方より忙しい事が
証明されたわ!」
「じゃあ今すぐ帰って遊んでこい。俺は元々
一人でやる予定だったん、だ!」
「きゃぁー!私の愛しのピ○カチ○ー!
ちょっと周斗私の可愛いキャラを思いっきり
殴るなんてどういうこと?!これには
動物愛護団体も黙ってないわよ?!」
「いちいちゲームに団体つれてきてんじゃねぇ
よ!全然楽しめねぇーわ!…俺の使う
ボクサータイプは一撃が重い!
食らえ!ジャンピングパンチ!」
「あらひょいっと。あれれ~?おかしいな~?
さっきまで元気だったボクサーが地の果てに
落っこちていったわよ?あれあれあれ~?」
「くそ、避けをするなんてっ!ただの脳筋
バカじゃなかったのか!」
「ねえ貴方の中の私ってどうなってるの?
扱いひどすぎない?ねえ?…って
きゃー?!なんで話してる最中に
吹っ飛ばすのよ?!」
「ふふふ!これで終わりだ!スマッ」
「あ、マスターボール」
「ぎゃぁー!お前伝説のポケ○ンは
ずるいだろ!」
「あらあら、負け犬が遠吠えってるわ」
「遠吠えってるって何だよ!…もういい。
俺は飯にする」
「やったー!私オムレツが良い!」
「お前は自分の家に帰れ!」
こんな感じで俺の日常が今日も進んでいく。
これは俺、片桐周斗と佐久美谷未久が付き合う
までの物語である。
どうか飽きずに最後まで付き合ってもらいたい
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