読書をすれば文章が上手くなる、というフレーズに潜む危険。

 小説を書くには、読書でのインプットは欠かせない。

 しかし読書というのは、基本的に深層記憶で読むものだというのを忘れてはいけない。

 

 読書をしているときはこの単語知ってる、とまるでその単語が表層記憶に存在しているように錯覚してしまうのだ。ちなみにこの現象のせいで、作者は長い間痛い目を見た。

 

 読書をすれば頭が良くなる、というのも同じ弊害を抱えている。

 知識を増やしたいと言って読書をしても、知識の多くが深層記憶に沈んでしまってはせっかくの知識も使い損ねてしまう。


 頭が良い人が読書をすれば着実に知識は身に付くが、頭が悪い人が読書をしても半端な記憶で終わってしまい、他人に説明するまでの知識には至らないのである。


 小説家に高学歴が多いのも、頭の悪い馬鹿な小説家というのものを見たことがないのも頷けます。


 ここまで来て、表層記憶を鍛えるにはどうれすればいいの、と問う人もいるだろう。

 残念だが、作者は表層記憶の鍛え方は知らない。

 なんと無責任な、と不満芬々になるかもしれない。ちなみに、今の不満芬々という言葉は、不評芬々という言葉が表層記憶にあったから、すぐに思い付いた。


 表層記憶を鍛える方法は知らないが、場所法やストーリー法などの記憶術が、表層記憶と深層記憶を繋げることは間違いない。


 現に作者は記憶術によって、覚えたい語彙や表現を表層記憶に漂わせることが出来ている。

 形はどうあれ確実に表層記憶の量を増やすことができれば、文章の上手い人の脳に近づけることだろう。

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