家族
俺はベンチで休憩をしていた。
「本当に無限の体力だよな……」
もう、限界だというほどまでに遊び疲れた。
すると小さくテクテクと歩いてきた。
「パパっ! パパっ!」
「んっどうした翼?」
「みてみて! 四つ葉のクローバーを見つけた!」
「おぉっ! 凄いな翼。やったな!」
「えへへっ……」
俺はその子の頭を優しく撫でた。
「じゃあパパ四つ葉持ってて! 砂場で遊んでくる!」
「えっ……」
あっという間に砂場の方に走っていった。
「本当に顔とか見るほどアリスにそっくりだな……」
彼女は俺とアリスの子供でもう4歳になるが本当に無限な体力だっていうほどまでに全力で遊んでいてこっちの大人が限界だった。
翼の方を見ると見れば見るほどにアリスに似ていてただ可愛い。俺と彼女の子供だと思うともっと可愛く感じてしまう。
「……よし。可愛い娘のために俺の遊ぶか」
俺も翼のところに近づき。砂にお絵描きとか山のお城なんかを作ると翼が物凄く喜んでくれた。
「パパ凄い!」
「ふふふっそうだろう……」
そしてとっておきの泥団子を作成すると翼が物凄く目がキラキラと輝いていた。「パパ凄い! 教えて教えて!」
翼が泥んこの手で俺の服を掴んで引っ張っていた。
「いいよ。パパ頑張っちゃうよ!」
「……楽しそうねパパと翼ちゃん」
「あっママっ!」
後ろの方に声をかけられ振り向くと俺の自慢の奥さんがいた。
「お仕事の方は大丈夫か?」
「うん。終わったところ、ありがとうね。つーちゃんの面倒をみてくれて」
「うん、いいよ。可愛い娘と遊べるんだから頑張らないと」
「ふふっ」
アリスが笑っていた。
「ねぇねぇママ聞いて、聞いて!」
「んっどうしたのかなつーちゃん?」
「さっきね四つ葉のクローバーを見つけた」
「えっそうなの!? 凄いねママに見せて」
「うんっ! ……あれ、どっか行っちゃった」
すると翼が物凄い泣きそうな顔になっていた。
あちゃ、さっきパパに渡してたの忘れちゃったのかな。
「翼、翼」
「んっ?」
翼とアリスがこっちを見てきた。
「せーのじゃん! これはなんでしょう」
「あっ! クローバ」
「えっ! 本当に四つ葉のクローバー」
手に四つ葉のクローバーを出して二人に見せた。
「ほら翼。ママにプレゼントしてあげな」
「うん!」
泥んこの手で翼がアリスに四つ葉を渡した。
「はいママ」
「――っ! うんありがとう」
アリスが物凄い笑顔で微笑んでいて、翼を抱きしめた。
「……私たちの宝物だよパパママ」
「ママ?」
「ううん。なんでもないよ。可愛いねつーちゃんは」
「えへへっ」
翼も微笑んでいた。
「じゃあ今日はママがハンバーグを作ってあげるから手伝ってくれる人」
「はーい!」
アリスが手を上げたら翼も手を上げていた。
「じゃあお手、手。綺麗にしてからハンバーグ作ろうね」
「うん!」
「じゃあそこの水道水で手を洗って、パパもね」
「あぁわかった」
翼と一緒に手を綺麗にしてアリスのところに二人で向かった。
「ママっ綺麗にしたよ」
「うん。綺麗になったね。じゃあ帰ろっか」
翼がアリスの手を繋いできた。
「パパっ帰ろ」
「あぁ……」
アリスがニコっと笑っていた。
そして翼が俺の手も握ってきた。
「ねぇパパママっ!」
「んっどうした翼」
「なにつーちゃん?」
「今日3人でお風呂に入ろ」
「――っ!」
「――っ⁉」
思わず心臓がドキッとしてしまった。
するとアリスがニコッと笑っていた。
「久しぶりに一緒にお風呂に入る健太くん?」
「……いいよ」
少し前にアリスと入っていたから、あれだけど嬉しいって気持ちが大きかった。
「えへへっパパとママと一緒にお風呂に入れる!」
「ふふっそうだね。パパと一緒に入れるのママも嬉しい」
アリスと翼が物凄い笑顔で喜んでいた。
「俺もこんな素敵な家族と入れるなんて幸せ者だな」
今日も古川家幸せの1日が更新されて毎日で楽しい。
「こんな家族をありがとうな。アリス」
「――っ! うん旦那様」
このアリスと翼の笑顔を守れるように頑張っていかないとな……。
終わり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます