日本異界風土記 ~日本における異世界との共生論~
文屋旅人
第1話 東京都千代田区 1
さてさて、私松尾俊太はどこにでもいるニートだ。
いや、ニートということはの正しくないか。一応、金を自力で稼いでいる。
私の稼ぎのタネは簡単である。旅行ブログだ。
全国津々浦々旅をした果てに見たこの世界の全て、それをブログにして金を稼いでいる。
ちなみに、家はない。
いや、違うな。
この天地全てが私の家だ。
そんな私が、急に警察に取り押さえられて東京に連行された。解せぬ。
そして、なぜか首相官邸に連れてこられた。
本当に解せぬ。
なんて思っていると、この国のトップ、即ち首相が現れた。
「初めまして、松尾さん。この国のトップをやらせてもらってます、大河内と申します」
「はい、知ってます」
権力者、という物は旅人からするといけ好かない人間なのだが、この大河内という人物はどうやらテレビで見るよりもずっと庶民的らしい。
なんていうことを思っていると、大河内は急に私の手を握ってきた。
「ファンです、国のために働いてください」
……ヤバイ、まるで意味が分からない。
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