恋写真

櫻葉ゆう

第1話

 2019年4月。

 満開に咲いた桜は散り始め、気温も暖かいというより暑いなと感じ始めてきた。

 今日は、大好きな彼女とのデートの日。彼女の名前は、桜田美波。23歳。

 僕は25歳だから二歳年下。


 美波とは、僕が大学四年の頃に知り合った。当時彼女は、一年でフォトサークルに入ってきた。そして友達として仲良くなって気づいたら好きになっていた。その数か月後、僕から告白して付き合うようになり今年でかれこれ三年になる。



 午前10時、新宿。ここは、何時になっても人だかりである。


「やほ。おまたせ」

「おはよう」


 約束していた時間ちょうど位に彼女は現れた。水色のワンピースに黒髪ロングを流し、髪飾りがついている。なんだか今日は、いつもよりとても可愛くなっている。あまりこういうのを着てこないから、今までにない系統の服装にどよめいてしまった。


「ゆづ? どうしたの、なんか……変かな?」


 あまりの可愛さで固まってしまったせいで、逆に不安にさせてしまった。


「いや、大丈夫だよ! 可愛い!」


 僕はいつも通り笑顔を見せて安心させた。


「んふ、ありがとう! 行こ!」


 美波は、満面の笑顔で僕の手を引いた。

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